クリスマスが近づくと、あちこちで見かけるシュトーレン。
ドイツ生まれの伝統的なお菓子で、ドライフルーツやナッツがぎっしり詰まっていて、粉砂糖がたっぷりかかった見た目はとっても華やか。
「今年こそ食べてみよう!」と買ってみたものの…
「甘すぎて途中で食べられなくなった」 「美味しいけど、なんだか胃もたれしちゃう」
こんな経験、ありませんか?
実は私のパン教室の生徒様からも、同じ声をよく聞くんです。
「シュトーレン、好きなんだけど重くて最後まで食べきれないんですよね…」
そんな方に、ぜひ知ってほしいお菓子があります。
それが、イタリア・ミラノ発祥の 「パネトーネ」 です。
バターも砂糖もたっぷり使っているのに、驚くほど軽やか。
ふわっふわの食感と、柑橘系フルーツの爽やかな香りが広がって、気づいたらぺろっと一つ食べられちゃう——そんな不思議な魅力を持ったクリスマスのパンなんです。
この記事では、シュトーレンとパネトーネの違いや、パネトーネならではの魅力を、パン教室講師の私がたっぷりお伝えしていきますね。

シュトーレンが「重い」「甘すぎる」と感じていませんか?
まず最初に、シュトーレンのことを少しお話しさせてください。
シュトーレンは、ドイツで何百年も前から愛されてきたクリスマスの伝統菓子。
ラム酒に漬け込んだドライフルーツ、ナッツ、スパイスがたっぷり入っていて、仕上げに粉砂糖をこれでもかとまぶします。
あの白い雪のような見た目が、クリスマス気分を盛り上げてくれますよね。
日持ちがするので、クリスマスまでの期間、少しずつスライスして食べるのが本場の楽しみ方です。

でも、正直なところ…
「一切れで満足しちゃう」 「甘さが強くて、二切れ目に手が伸びない」
という方も多いのではないでしょうか。
これ、決してあなたの好みがおかしいわけではありません。
実は、本場ドイツにはシュトーレンの「ガイドライン」があって、小麦粉100kgに対してバター30kg以上、ドライフルーツ60kg以上 を使うことが決められているそうなんです。
さらに、発祥の地ドレスデンのシュトーレンはもっとリッチ。なんと バター50kg以上、ドライフルーツ70kg以上 という規定があります。
つまり、本場のシュトーレンは「重くて当然」な配合で作られているんですね。
だから「美味しいけど重い」「胃もたれする」と感じるのは、ごく自然なこと なんです。
「クリスマスに手作りの特別なお菓子を楽しみたい。でも、もう少し軽やかに食べられるものがあったらいいのに…」
そう思ったこと、ありませんか?
実は、そんなあなたにぴったりのお菓子が、イタリアにはあるんです。
シュトーレンより軽い!パネトーネとは?
パネトーネはミラノ発祥のクリスマス伝統菓子
パネトーネは、イタリア北部の都市ミラノで生まれたクリスマスの伝統的なパン菓子です。
イタリアでは、クリスマスシーズンになるとスーパーやお菓子屋さんにパネトーネがずらりと並びます。家族や友人と集まるときに欠かせない存在なんですよ。
見た目は、大きなマフィンのような、ドーム型のかわいらしい形。
「え、これがそんなに美味しいの?」
正直なところ、私も最初はそう思っていました。
「マフィンのでっかいバージョン?」 「本当に美味しいのかな…?」
写真だけ見ると、そう感じますよね。
でも、一口食べた瞬間、その印象はガラッと変わりました。
ふわっふわで、まるで雲を食べているような軽さ。
オレンジピールとレモンピールの爽やかな香りが口いっぱいに広がって、「えっ、これがパネトーネ!?」と驚いたのを今でも覚えています。

パネトーネとシュトーレンの違いを比較
「シュトーレンとパネトーネ、何が違うの?」
よく聞かれる質問なので、分かりやすく比較してみますね。
| 項目 | シュトーレン | パネトーネ |
|---|---|---|
| 発祥 | ドイツ | イタリア(ミラノ) |
| 食感 | ずっしり・しっとり | ふわふわ・軽やか |
| 甘さ | しっかり甘い | 甘さ控えめ・爽やか |
| 主なフルーツ | レーズン、オレンジピールなど | オレンジピール、レモンピール、ラムレーズン |
| 後味 | 濃厚・リッチ | さっぱり・柑橘の余韻 |
| 食べ方 | 薄くスライスして少しずつ | 大きくカットしてたっぷり |


こうして並べてみると、同じ「クリスマスの伝統菓子」でも、かなり個性が違いますよね。
シュトーレンは「少しずつ味わう濃厚なごちそう」 パネトーネは「みんなでシェアして楽しむ軽やかなパン」
というイメージです。
どちらが良い・悪いではなく、その日の気分や好みで選べたら素敵だと思いませんか?
私がパネトーネの魅力を伝えられる理由

ここで少し、私自身のお話をさせてください。
私はパン教室を運営しているのですが、実は最初からパネトーネに詳しかったわけではありません。
数年前、パネトーネを初めて見たときの感想は、まさに 「マフィンの大きいバージョン?」 でした。
「これ、本当に美味しいの?」 「わざわざ手作りする意味ある?」
そんなふうに思っていたんです。
でも、あるとき実際に焼きたてのパネトーネを食べる機会があって——
「え、何これ!? ふわっふわ!」
衝撃でした。
バターや砂糖がしっかり入っているはずなのに、口に入れた瞬間、ふわっと溶けていくような軽さ。
オレンジピールとレモンピールのさわやかな香りが鼻に抜けて、「これがパネトーネなんだ…!」と感動したのを覚えています。
それから私は、パン教室でもパネトーネのレッスンを始めました。
でもね、生徒様に「パネトーネって知ってますか?」と聞くと、ほとんどの方が「聞いたことはあるけど、よく分からない」とおっしゃるんです。
写真を見せても「マフィンみたいなもの?」という反応。
——昔の私とまったく同じですよね。
だからこそ、レッスンでは必ず 試食タイム を設けるようにしています。
すると、皆さん一口食べた瞬間に表情が変わるんです。
「パネトーネってこんなにフワッフワなんですね!」 「柑橘系のフルーツが効いてて、めちゃくちゃ爽やか!」 「バターや砂糖が多いって聞いてたのに、全然重くない。ぺろっと一つ食べられちゃう!」
この反応を見るたびに、「やっぱり食べてもらうのが一番だな」と実感します。
言葉だけでは伝わらない美味しさ って、確かにあるんですよね。
パネトーネがシュトーレン派にもおすすめな3つの理由
「シュトーレンは好きだけど、もう少し軽いのがいいな」
そう感じている方にこそ、パネトーネを試してほしい理由が3つあります。
理由①|バターたっぷりなのに後味さっぱり
パネトーネには、バターや砂糖、卵黄がたっぷり使われています。
レシピだけ見ると「けっこうリッチなお菓子だな」と思うかもしれません。
でも、実際に食べてみると 驚くほど後味がさっぱり しているんです。
その秘密は、オレンジピールとレモンピール。
生地にたっぷり練り込まれた柑橘系のフルーツが、バターのコクを爽やかに引き立ててくれます。
食べ終わった後に口の中に残るのは、重たい甘さではなく、柑橘のフレッシュな余韻。
「甘いものは好きだけど、後味が重いのは苦手」 という方にこそ、ぜひ体験してほしい美味しさです。

理由②|ふわふわ食感で食べやすい
パネトーネ最大の魅力は、何といっても あのふわっふわの食感 です。
デニッシュのようでもあり、食パンのようでもあり…
言葉で表現するのが難しいのですが、「雲を食べているみたい」と表現する生徒さんもいました。
この軽さの秘密は、「パネトーネ種」と呼ばれる特別な天然酵母と、長時間かけてじっくり発酵させる製法にあります。
パネトーネ種なんてどこで手に入るの?と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
製菓製パン専門店にはちゃんと売っています。通販でも手に入るので安心ですよ^^

時間をかけて発酵させることで、生地の中にたくさんの気泡が生まれ、あの独特のふわふわ感が生まれるんですね。
イーストを併用して作りますので、発酵で失敗する心配もありません^^!
シュトーレンのずっしりとした食べ応えも魅力的ですが、「軽やかに、たくさん食べたい!」 という日には、パネトーネがぴったりです。
理由③|胃もたれしにくく最後まで美味しい
「シュトーレンを買ったけど、途中で飽きてしまった」 「最後の方は義務感で食べていた」
こんな経験がある方、意外と多いのではないでしょうか。
パネトーネは、そんな 「最後まで食べきれない問題」 を解決してくれます。
一切れ、また一切れ…と手が止まらなくなる軽さ。
気づいたら「もう一切れだけ…」と言いながら完食していた——そんな声を、生徒様からよく聞きます。
もちろん、食べ過ぎには注意が必要ですが(笑)、「美味しく最後まで楽しめる」 って、とても大切なことですよね。
せっかく買ったり、手作りしたりしたお菓子は、最後まで美味しく食べきりたい。
そんな方に、パネトーネは本当におすすめです。
パネトーネを手作りしてみませんか?
ここまで読んで、「パネトーネ、ちょっと気になるかも」と思っていただけたでしょうか。
もし「食べてみたい!」と思ったら、ぜひ 手作り にも挑戦してみてください。
「え、こんな本格的なパン、自分で作れるの?」
そう思うかもしれませんね。
確かに、本場イタリアのパネトーネは「パネトーネ種」という特別な天然酵母を使って作るので、難しそうと思うかもしれませんが、レッスンでは乾燥させて粉末にしたパネトーネ種を使いますので手軽に手作りすることができるんです♪
とっても簡単に、ご家庭でも あのふわふわ食感 を再現することができるんですよ。
私の教室では、初心者の方でも作りやすいレシピをご用意しています。
レッスンでお伝えしているのは、こんな内容です。
- パネトーネ種の扱い方と発酵のコツ
- オレンジピール・レモンピール・ラムレーズンの配合バランス
- あのドーム型に美しく焼き上げるテクニック
- 焼きたてはもちろん、翌日も美味しい保存方法と食べ方
「自分で作ったパネトーネで、クリスマスを迎える」
想像しただけで、ちょっとワクワクしませんか?
焼きたてのパネトーネをテーブルに置いたときの、家族や友人の驚く顔。
「これ、手作りなの!?」と言われる瞬間。
その体験は、きっと忘れられないクリスマスの思い出になります。

まとめ|シュトーレンが苦手でもパネトーネなら楽しめる
最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。
シュトーレンとパネトーネの違い
- シュトーレン:ずっしり濃厚、しっかり甘い、少しずつ味わう
- パネトーネ:ふわふわ軽やか、柑橘の爽やかさ、たっぷり食べられる
パネトーネがおすすめな人
- シュトーレンで胃もたれした経験がある
- 甘いものは好きだけど、重いのは苦手
- クリスマスに手作りのお菓子を楽しみたい
- 家族みんなでシェアできるお菓子を探している
シュトーレンが苦手だからといって、クリスマスの特別なお菓子を諦める必要はありません。
イタリアには、もっと軽やかで、もっと爽やかな選択肢があるんです。
今年のクリスマスは、ミラノ生まれの ふわふわパネトーネ で、いつもとちょっと違う食卓を楽しんでみませんか?
一口食べれば、きっとあなたも「これがパネトーネなんだ!」と驚くはず。
その感動を、ぜひ体験してみてくださいね。
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