パン過発酵で大失敗!成形できない生地を焼いた結果がヤバい

こんにちは!今日は私の 大失敗パン をお見せします。

パン教室の先生が失敗?って思いますよね。でも、実は先生だからこそ、失敗を経験することが大切なんです。

今回は、高加水パンを作っていて 過発酵 になってしまった生地を、「このままだとどうなるんだろう?」と実験的に焼いてみました。

その結果は…もう、目も当てられないほどの仕上がりに😭

でも、この失敗があるからこそ、生徒様に「なぜ過発酵がダメなのか」を自信を持って説明できるんです。

この記事では、パンが過発酵になるとどうなるのか、そして なぜ成形ができないと美味しいパンが焼けないのか を、実際の失敗例とともにお伝えしていきますね。

失敗したフランスパン
バゲット

私がこの記事を書ける理由

まず最初に、なぜ私がこの記事を書いているのかをお伝えさせてください。

私はパン教室を運営している講師です。これまで何年もパン作りに携わってきましたが、完璧なパンばかりを焼いてきたわけではありません

むしろ、生徒様に教える立場だからこそ、失敗のパターンを知っておく必要があるんです。

「先生、生地が広がっちゃうんですけど、どうしてですか?」 「過発酵になったら、もう焼けませんか?」

こんな質問に答えるためには、自分自身が経験していないと説得力がないですよね。

先生も初めは素人。たくさん失敗してきました。そして先生になってからも失敗しました。実験的にあえて失敗を経験することもあります。

失敗することは、大切です。失敗することは、「こうしたら失敗しちゃうんだ。」という貴重な経験になるからです。

トライアンドエラーを繰り返すことで、パン作りの本質が見えてきます。

失敗から学べることって、本当にたくさんあるんですよ♪


高加水パンが過発酵になるとどうなる?実験してみた

では、実際に何が起こったのか、詳しくお話ししていきますね。

過発酵した生地の状態

加水率の高い生地でパン作りをしていた時のことです。

発酵時間を少し長く取りすぎてしまい、生地が過発酵の状態になってしまいました。

過発酵になった生地の特徴は、こんな感じです:

  • 丸め直そうとしても、ダラダラと広がってしまう
  • 生地に張りがなく、全く形を保ってくれない
  • 触るとべたついて、力がない感じ

普通なら「あ、これは失敗だな」と諦めるところですが、今回は実験!

「このまま焼いたら、一体どうなるんだろう?」という好奇心で、焼いてみることにしました。

YU1

実際に焼いてみた結果【衝撃写真あり】

実は、この過発酵。一回じゃないんです。

バゲット生地とカンパーニュ生地、、2つの生地作りで過去失敗しています。

①バゲット生地

私の作るバゲットは二次発酵がありません。成形して少し時間を置いたらすぐ高温で焼いてしまいます。

今回は生地がダラダラと広がってしまうので、ささっと成形して、そのままオーブンへ!

オーブンの中でも焼き固まるまで、どんどん広がります。見ていてハラハラ・・・。

案の定、膨らみはなく、焼き色もつきませんでした

ゴムのように硬く、味も酸っぱい。小麦の甘みなど感じられませんでした。

失敗したバゲット
失敗したバゲット

②カンパーニュ生地

次に、カンパーニュは大きいドーム型が特徴ですが、そんな成形ができるはずもなく、広がった生地をそのままオーブンへ。

250℃で25分ほど焼いてみました。

これも、全く膨らまず、平べったいまま焼けてしまいました。

しかも、酸味が強くて、生焼けのような食感…。

美味しくないどころか、食べられるレベルではありませんでした😭

失敗したカンパーニュ

なぜ過発酵だと成形できないのか?成形の3つの目的

ここで少し、成形の目的についてお話しさせてください。

成形って、ただパンの形を作るだけじゃないんです。実はとっても重要な工程なんですよ。

①作りたいパンの形を整える

これは誰でも分かりますよね。

食パンなら四角く、ロールパンなら細長く。作りたいパンの形に整えるのが成形です。

でも、過発酵の生地は形を保つ力がないので、どんなに頑張っても成形できません。

丸めても、すぐにダラーっと広がってしまうんです。

②気泡を均等にして焼成時に綺麗に膨らませる

成形するときって、生地を軽く押したり丸めたりしますよね。

この作業で、生地の中の気泡を均等に整えているんです。

気泡が均等だと、焼いたときに綺麗にふっくらと膨らみます。

逆に、過発酵で生地構造が崩れていると、気泡がバラバラ。焼いても綺麗に膨らまないんです。

③生地に力をつけて膨らみに耐えられるようにする

これ、意外と知られていないんですが、成形は生地に力をつける作業でもあるんです。

パンが焼けるとき、中の水分が蒸発してガスが発生します。そのガスで生地が膨らむんですね。

でも、生地に力がないと、このガスの圧力に耐えられず、膨らむ前に潰れてしまうんです。

過発酵の生地は、すでにイースト菌が力を使い果たしていて、生地も弱っている状態。

だから、成形ができない生地は、見た目も味も食感も悪いパンになるのは避けられないんです。

クープ入れした生地
カンパーニュの生地

過発酵パンを焼くとどうなる?失敗の全貌

では、実際に過発酵のパンを焼くと、どんな問題が起こるのか詳しく見ていきましょう。

二次発酵が全く進まない理由

まず、二次発酵がほとんど進みません

なぜかというと、イースト菌は発酵中にどんどん糖を食べて、炭酸ガスを出します。

でも、過発酵になるということは、イースト菌がすでに糖を食べ尽くしてしまった状態なんです。

お腹いっぱいで動けないイースト菌には、もう膨らむ力が残っていないんですね。

だから、いくら二次発酵の時間を取っても、生地は膨らまないんです。

焼き上がりの3大問題点

過発酵のパンを焼くと、こんな問題が起こります:

①見た目が悪い

全く膨らまないので、ぺちゃんこ。焼き色もつきません

食パンなら高さが出ず、丸パンなら平べったいまま。

見た目だけで「美味しくなさそう…」って分かってしまいます。

②食感が最悪

火通りが悪く、中が詰まっている状態になります。

ふわふわどころか、ぎっしり重たい食感

噛むとモチモチというより、ねっとり…。理想のパンとは程遠いです。

③味も美味しくない

過発酵すると、酸味が強くなってしまいます。

これは、イースト菌が活動しすぎて、生地の中に酸を作り出してしまうから。

しかも、生焼けのような風味も加わって、とても美味しいとは言えません😭

パン作りで過発酵を防ぐポイント

じゃあ、どうすれば過発酵を防げるのか。ここが一番大事なところですよね!

高加水パンは特に注意が必要

加水率が高いパン(水分が多いパン生地)は、特に過発酵になりやすいんです。

理由は、水分が多いとイースト菌が活発に動きやすく、発酵が進みやすいから。

高加水パンを作るときは、普通のパン以上に発酵時間に気をつけてくださいね。

過発酵の見分け方

過発酵かどうかは、こうやって見分けます:

触ったときの感触

  • 生地を軽く押してみて、すぐに戻らない
  • 張りがなく、べたっとしている
  • 持ち上げると、ダラーっと垂れ下がる

見た目のサイン

  • 生地の表面が乾いている
  • ボウルの中で生地が潰れている
  • 気泡が大きくなりすぎている

こんな状態になっていたら、残念ながら過発酵です。

発酵の適切なタイミング

パン作りで一番難しいのが、この 「発酵の見極め」 なんです。

室温や湿度によって、発酵の進み具合は変わります。

だから、レシピに「◯分発酵」と書いてあっても、それはあくまで目安。

自分の目と手で、生地の状態を確認することが大切です。

私がいつも生徒様にお伝えしているのは、バゲットの場合は「しっかり2倍を見極める」ということ

ちょっと早いかな?くらいで止めるのが、ちょうどいいんです。

「もう少し」で止める勇気、これが過発酵を防ぐ一番のコツですよ♪

長時間発酵
長時間発酵12時間後

失敗から学べること|パン教室講師が伝えたいこと

さて、ここまで失敗パンについてお話ししてきましたが、最後に私が一番伝えたいことを書かせてください。

失敗は、決して悪いことじゃありません。

むしろ、失敗することで分かることって、たくさんあるんです。

私も今回の実験で、改めて「過発酵がどれだけパンに影響するか」を身をもって体験できました。

この経験があるからこそ、生徒様に自信を持って説明できます。

「過発酵になったら、こうなるんですよ」 「だから、このタイミングで止めるのが大事なんです」

って、実際の写真を見せながら伝えられるのは、大きな強みだと思っています。

パン作りって、科学なんです。

温度、時間、材料の配合…すべてが計算されていて、少しのズレで結果が変わります。

でも、だからこそ面白い!

トライアンドエラーを繰り返すことで、自分なりのコツが掴めてくるんです。

もしあなたがパン作りで失敗しても、どうか落ち込まないでください。

「あ、これが過発酵か!」 「なるほど、こうなるんだな」

って、失敗を学びのチャンスに変えてほしいんです。

それが、パン作りが上達する一番の近道だと、私は思っています😊

焼きたてバゲット

まとめ:パン過発酵を避けて、ふわふわパンを焼こう

今回は、過発酵のパンがどうなるのかをご紹介しました。

ポイントをもう一度おさらいしておきますね:

過発酵になると成形ができない
成形ができないと、膨らまない・酸っぱくて美味しくないパンになる
成形の3つの目的(形を整える・気泡を均等に・生地に力をつける)が果たせない
高加水パンは特に過発酵に注意
「生地が2倍になったところ」で発酵を止める

パン作りで一番大事なのは、発酵の見極めです。

これさえマスターすれば、ふわふわで美味しいパンが焼けるようになりますよ♪

失敗を恐れず、どんどんチャレンジしてくださいね。

そして、もし失敗しても「これも経験!」と前向きに捉えて、次に活かしていきましょう。

本日も読んでくださって、ありがとうございました♪


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