パンの焼き色がつかない原因と解決法|家庭用オーブンでも綺麗に焼く7つのコツ

こんにちは!パン教室を主宰しているひとちゃんです♪

先日、レッスン中に生徒様からこんなご相談を受けました。

「先生、私の家のオーブンは片側がすごくよく焼けて、焼きムラができちゃうんです…」
「綺麗な焼き色がつかなくて困っています」

実は、こんなお悩みを持つ方、とても多いんです。

安心してください!私の家にあるオーブンも焼きムラができます。

でも大丈夫。工夫次第で、あなたのオーブンでも綺麗な焼き色をつけることができるようになりますよ。

この記事では、パンの焼き色がつかない原因と、家庭用オーブンでも実践できる7つのコツを詳しく解説します。読み終わる頃には、あなたもオーブンの個性を理解して、美しい焼き色のパンが焼けるようになっているはずです!

オーブン

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Evoto

高校卒業してから23年勤めた、航空自衛隊を41歳で退職。2024年に自宅教室「こだわり酵母パン教室フリーゼ」をオープン。

“自分時間を大切に”“職場でも家でもない場所に居場所を作る”そんな教室作りをしています。ホームベーカリーで叶える“無理しない”パン生活で、ふんわり美味しいパンをいつでもそばに。『簡単に、でも本格的に!』をモットーに、生活にワクワクをお届けします!

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パンの焼き色がつかないのはなぜ?焼き色がつく科学的メカニズム

まず、パンの焼き色がどのようについているか、ご存知ですか?

実は、パンの焼き色には2つの科学的な反応が関わっているんです。

メイラード反応とは?パンが茶色くなる仕組み

1つ目はメイラード反応

パンの中には、

  • 小麦粉に含まれるタンパク質(アミノ酸)
  • 砂糖などの甘いもの(糖)
  • 小麦粉の澱粉(ブドウ糖)

が入っていますよね。

これらが高い温度になると、タンパク質と糖が化学反応を起こして茶色く変わるんです。これが「メイラード反応」。

このとき、色がつくだけじゃなくて、パンのいい香りやコクのある味も一緒に生まれます。

つまり、パンの「香ばしい匂い」は、この反応のおかげなんですね!実はパンは焦げてるから美味しいんです^^

カラメル化反応で生まれるツヤと甘い香り

2つ目はカラメル化反応

これは、砂糖だけが熱で変化する反応です。

フライパンで砂糖を熱して「カラメルソース」を作ったことはありますか?あれと同じ原理!

砂糖が熱で溶けて茶色くなり、甘い香りが出る。パンの表面でもこれが起きて、つやっとした綺麗な焼き色になるんです。

ポイント!
パンを焼くときに綺麗な色をつけるには、「」がとても大切な役割をすることがわかりますね。糖は酵母の栄養源になる上に、焼き色をつけるためにも欠かせない存在なんです。


パンの焼き色がつかない7つの原因と対策

それでは、具体的に「焼き色がつかない原因」と「その解決策」を見ていきましょう!

原因1|予熱不足で焼き色がつかない

問題点:
予熱をせずに焼いてしまうと、オーブンの温度が上がりきるまでの間、庫内で生地の発酵が続いてしまいます。

発酵が続くと、酵母が生地中の糖を食べ尽くしてしまい、結果的に膨らまないパンになったり、糖がないため焼き色がつかなかったりするんです。

解決策:
パンをオーブンに入れるときには、しっかり予熱された状態にしておくこと。そして、生地を入れる際にも庫内温度が下がらないように素早く入れましょう。

実践ポイント:

  • 予熱は必ず行う
  • オーブンの扉は最小限の時間だけ開ける
  • バゲットなどのハード系のパンは天板も一緒に予熱すると、底面からもしっかり熱が入る
オーブンを操作する女性

原因2|発酵管理の失敗で焼き色が薄くなる

問題点:
先ほども説明した通り、酵母は糖を栄養源にしてパンを膨らませています。

発酵が適正でないと糖が十分にできず、焼き色が出にくくなるんです。過発酵でも未発酵でも、焼き色に大きく影響してしまいます。

解決策:
適切な一次発酵・二次発酵を行うこと。

一次発酵の目安は、

  • ハリのある状態
  • 2倍ほどに膨らんでいること
  • フィンガーチェックがわかりやすい

フィンガーチェックとは、指を生地に刺して穴が残っていればOK。指穴がすぐに戻ってくるようなら、発酵を延長しましょう。

実践ポイント:

  • 発酵温度は28〜30℃、湿度75%前後が理想
  • タイマーだけでなく、生地の状態を目で見て判断する
  • 室温が低い冬場は発酵時間を長めに取る
フンガーチェック1
フィンガーチェック2

原因3|糖分量が適切でない

問題点:
焼き色をつけたいからといって、砂糖をたくさん入れれば良いというものではありません。

糖分が多いと焼き色は早く・強く出やすくなりますが、焦げやすさも増します

解決策:
レシピ通りに計量すること。これが一番大切です。

また、乳製品(牛乳、生クリーム)や卵に含まれる糖・乳糖も焼き色に影響するので、これらもレシピ通りにしっかり計量しましょう。

実践ポイント:

  • デジタルスケールで0.1g単位まで正確に計る
  • 味わいや食感にも影響するので、勝手に変更しない
デジタルスケール

原因4|卵液の塗り方が不適切

問題点:
卵液をベタベタと厚塗りしてしまうと、焼きムラになったり、焦げたり、パンの皮が固くなる原因になります。

解決策:
卵(または卵+水など)を刷毛を使って、優しく薄く塗りましょう。

おすすめは羊毛刷毛です。ムラがなく均等に綺麗に塗ることができます。

卵液はツヤと色を助ける効果があります。他には、ミルク、マーガリン、オリーブオイルなどを塗る方法もありますよ。

実践ポイント:

  • 卵液は溶きほぐして、茶こしで濾すとさらに綺麗
  • 刷毛の腹の部分で優しく撫でるように、塗る
塗り卵

原因5|オーブンの焼きムラ(片側だけ焦げる)

問題点:
これが、今回の生徒様からのご相談内容ですね!

庫内の熱ムラによって、片側だけ焼き色が濃くなったり、焦げたりすることがあります。

解決策:
焼成中に天板を回転させること。

ただし、ここで重要な注意点があります!

注意!
オーブンの扉は、焼き始めから6〜7分後に開けましょう。
これは、パンの膨らみに大きく関わってきます。

パンは焼き始めた頃、酵母が活発に活動して一気に大きく膨らんでいきます。その後、酵母の活動が終わり、表面を焼き固めていきます。この時点でようやく茶色く色づいてきます。

だから、初めのうちは生地が白いままなんですね。

この大きく膨らんでいる最中は、絶対にオーブンを開けてはいけません。表面が茶色く色づいてきたら開けてもOK。それがちょうど6分後くらいなんです。

実践ポイント:

  • 表面が色づき、片側だけ色づきが濃いと思ったら、素早く天板の向きを変える
  • 扉の開閉は5秒以内に
  • オーブンライトで庫内を観察する習慣をつける
オーブン

原因6|オーブン温度が低すぎる

問題点:
レシピ通りに焼いても焼き色が薄い場合、オーブンの実際の温度が設定温度より低い可能性があります。

解決策:
まず、2分ほどなら時間を延長しても大丈夫です。

ただし、時間を延長しすぎると、表面がどんどん固くなってしまうので、延長は2〜3分にとどめてください。

それでもまだ薄い場合は?

次回焼くときに、予熱温度を10℃上げて、そのままの温度で焼いてみてください。

焼き色の様子を見て、それでもまだ薄い場合は、さらに次回、10℃上げて予熱し焼きます。

実践ポイント:

  • オーブンの個性を記録するノートを作るまたは、レシピにメモする
  • 「このレシピは+10℃」などメモしておく
  • オーブン用温度計で実温度を測定するのもおすすめ
温度計

原因7|オーブン温度が高すぎる

問題点:
逆に、焼き色が強すぎたり、焦げてしまったりする場合です。

解決策:
原因6の逆で調整していきます。

予熱温度を10℃下げて焼いてみましょう。

実践ポイント:

  • 焦げやすいパンの上にアルミホイルをかぶせる方法もある
  • ただし、ホイルは焼き色がついてからかぶせること
  • 庫内の上段・下段でも温度が違うので、配置も工夫する

まとめ|パンの焼き色は工夫次第で綺麗にできる

いかがでしたか?

パンの焼き色がつかない原因と解決法を7つ紹介してきました。

改めておさらいすると、

  1. 予熱をしっかり行う(糖を守るため)
  2. 発酵を適切に管理する(糖を作るため)
  3. 糖分量はレシピ通り(焼き色のバランス)
  4. 卵液は薄く均一に塗る(ムラを防ぐ)
  5. 6〜7分後に天板を回転させる(焼きムラ対策)
  6. オーブン温度を調整する(個性に合わせる)
  7. オーブンの個性を記録する(再現性を高める)

この7つを意識するだけで、あなたのパン作りは確実にレベルアップします!

最初はうまくいかなくても大丈夫。実践を重ねることで、必ず上達できますよ。

私も生徒様も、最初はみんな同じ悩みを持っていました。でも、コツをつかんでからは、「先生!綺麗に焼けました!」って嬉しそうに報告してくれるんです。

あなたも、きっとできます!

塩バターパン

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あなたのパン作りがお米を炊くように、身近で暮らしの一部となりますように♪

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

また次回のブログでお会いしましょう^^

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