日本人なら麹を使ったパン作りがおすすめ!

米麹とパン パン

こんにちは。パン教室フリーゼの服部仁美です。

ここ数年で、健康志向の人が増えて麹の調味料や発酵食品が人気になっていますよね。

自家製調味料として手作りする方も急激に増えたように思います。

それだけ日本人にとって、麹がとても身近にあるんですね。

ちなみに、「こうじ」という字には、2種類あるって知ってますか?

「糀」・・・日本で作られた国字。米にコウジカビが「花が咲くように生える様子」から生まれました。日本の伝統的な米を使った麹を特に強調したい時に使います。

「麹」・・・中国から来た漢字。穀物を蒸して麹菌(コウジカビ)を繁殖させたもの。さまざまな種類の麹(米、麦、大豆など)を総称して言いたい場合に使います。

また、麹菌(こうじきん)に関しては2006年に「国菌」として認定されました!

そこで今回は、日本の「伝統食」と言われる、「」を利用したパンが日本人にはピッタリ!という話をしていきたいと思います。

日本の伝統食材「麹」とは?

麹

麹は、日本が誇る「発酵のスーパーサポーター」。

米や麦、大豆に麹菌という微生物が働きかけ、食材を分解し、その旨みや甘みを引き出します。

味噌や醤油、お酒、甘酒など、日本の伝統的な発酵食品の風味を高めているのが、この小さなサポーターの力です。

これらの発酵食品に欠かせない麹菌にはいくつかの種類があります。

  • 黄麹菌(みそ・しょうゆ・清酒)
  • 白麹菌(焼酎)
  • 黒麹菌(泡盛)
  • 紅麹菌(中国酒・沖縄の発酵食品など)

また、麹にも種類があります。

  • 米麹(米みそ・日本酒・みりん・酢・甘酒など)
  • 麦麹(麦みそ・焼酎)
  • 豆麹(豆みそ)

麹と一言で言っても、色々な種類があって、こんなに日本人の食生活と密接に関わっているんですね!

この、麹の良さをパンにも生かしたのが、日本の伝統的なパン「あんぱん」です。あんぱんは日本が発祥なんですよ!

明治時代に天皇に献上するために考案したのが「酒種あんぱん」と言われています。

なぜ今、麹を使ったパンが注目されているのか?

イタリアのパン

麹のパンが今注目されている理由は、美味しいのに体に良いから

  1. 旨みと甘みのリッチさ
     麹は「隠れシェフ」みたいなもので、小麦の美味しさを引き出す天才!だから、食べた時に「あれ?このパン、なんか深い味がする!」ってなるんです。自然な甘みもアップして、何個でも食べたくなります。
  2. しっとり食感が続く
     普通のパンは時間が経つと硬くなったり、パサついたりするけど、麹パンは違う!しっとりモチモチが続くんです。「昨日のパンなのに、まだふわふわ!?」ってびっくりしますよ。
  3. お腹にも優しい!
     麹には「酵素」という働き者がいます。体の中や食べ物の中で化学反応を速く進める「手助けをするたんぱく質」のことです。簡単に言うと、酵素は食べ物を分解したり、体の中でエネルギーを作るための「仕事人」です!だから、体にも優しくて、食べても「重いな〜」って感じにくいんですね。

美味しくて体にいいなんて最高すぎます!

麹を使ったパンの特徴

それでは私の教室で作っているパンと一般的な麹のパンの特徴を少しご紹介します。

麹パン(フリーゼのパン)

クランベリーとくるみのカンパーニュ
自家製酵母の麹種

フリーゼの麹パンは、フランスの伝統的な発酵種(ルヴァン)をアレンジしたものになります。

この「ルヴァン」とは、小麦粉と水を混ぜ合わせパンを膨らませる素(発酵種)です。

フリーゼは、このルヴァンに、米麹から採取した麹菌を合わせ、旨みをプラスするというのが特徴となります。

「ルヴァン+麹菌」の麹種(こうじだね)を使ったパンは、小麦の香り+焼き上がりはほんのり焼き餅のような香ばしい香りが漂ってきます。お米の風味が隠れているんです。

そして、もちろん、しっとり・ふんわり・もちもちの3拍子が揃ってる!

酒種酵母

酒種酵母

  酒種酵母は、日本酒の発酵に使用される酵母を利用して作られるパンです。

独特の風味とふんわりとした食感が特徴で、米の香りがほんのりと感じられる日本らしいパンが焼き上がります。

作るパンの種類によっては、ほんのり日本酒のような酒饅頭のような風味も感じられますよ!

ホシノ天然酵母

 ホシノ天然酵母は、米と麹から作られた発酵種を使用する酵母で、安定した発酵力を持ち、豊かな香りと風味を持つパンが作れます。

初心者でも扱いやすく、日常的に使える酵母として人気があります。

甘みが出るパンが作れるんですよ!

初心者でも簡単に作れる!麹パン作り

全粒粉食パン

フリーゼの麹パンは、特別な技術がなくても作ることができるのが魅力です。

麹種は自家製酵母なので3〜4日ほど、酵母起こしの日数が必要になりますが、一度作ってしまえば、あとは継いでいくだけ。

酵母が減れば、小麦粉と水を足して増やす。ただそれだけです。また、冷凍保存ができるので管理がしやすいです。

この麹種はパンを発酵させるというより、和食でいう出汁のようなもの。パンに甘みと旨みを与えるものです。

ですので、膨らみはインスタントドライイーストにお任せ。

イーストを併用することで、さらに失敗しにくいパン作りが可能になります。

麹を使うと、パンの味わいが深くなり、ふんわりとした仕上がりになるため、初心者でも本格的なパンを楽しめます。

最後に

パンを二人の女性が笑顔で食べている

麹は、日本の食文化に深く根ざした食材で、その発酵による旨みや甘みは、日本人の舌にとてもよく馴染みます。

パンに麹を使うことで、従来のパンに比べてより優しい甘さと風味が感じられ、ほんのりお米の風味を感じるというのが特徴ですね!

また、麹の酵素パワーにより、消化を助け腸内細菌を元気にし免疫力の向上!といった健康効果も期待できます。

ビタミンの生成といった、女性にも嬉しい効果もありますよ。

麹のいいところをたくさんいただいて、美味しいパン作りをしていただきたいと思います(^^)!

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