「いつもパン作りで何かを忘れてしまう…」
「二次発酵が終わってから、予熱を入れ忘れていたことに気づいた!」
「なんだかいつもバタバタして、うまくいかない」
そんな経験、ありませんか?
実は、パン作りの失敗の多くは「段取り」に原因があるんです。材料の分量が間違っていたわけでも、こね方が悪かったわけでもなく、ただ単純に「準備と時間管理」がうまくいっていなかっただけ。
この記事では、現役パン講師として数百回以上パンを作ってきた私が実践している、失敗しない段取りのコツを完全公開します。
読み終わる頃には、「あ、これなら私にもできそう!」と思っていただけるはずです^^

パン作りで失敗する人に共通する「段取りの悪さ」とは?
「あたふたする」「忘れる」の原因を分析してみた
パン教室で生徒様の話を聞いていると、失敗する方には共通点があることに気づきました。
それは、行き当たりばったりで作っているということ。
例えば、
- 材料を計量しながら「次は何だっけ?」とレシピを確認
- こねている最中に「あ、バター出すの忘れた!」と慌てる
- 発酵時間中にぼーっと待っていて、次の準備ができていない
- 成形しようとしたら「天板がない!」と焦る
私も最初の頃は同じでした^^;
レッスン中でさえ、成形を始めようとしたときに「あれ、天板出してない!」と気づいて、慌てて生徒様にオーブンシートを敷いた天板をお渡しすることも…。おいおいって感じですよね(笑)
パン作りは「発酵」との戦い
パン作りが料理やお菓子作りと決定的に違うのは、「発酵」という時間との戦いがあることです。
発酵とは、酵母(イースト)という微生物の活動によってパンが膨らむ現象のこと。そして発酵中は、熟成といって旨みがどんどん出てくる時間でもあります。
ここで重要なのが、発酵は材料を混ぜた瞬間からどんどん進んでいくということ。
炒め物を作るときに、まずフライパンを火にかけてから具材を切り始める人はいないですよね?それと同じで、パン作りも「準備→計量→こね→発酵」という流れを事前に設計しておかないと、発酵させ過ぎてしまったり、焼くタイミングを逃してしまったりするんです。
段取りが悪いと、せっかく丁寧にこねたパンが過発酵になって台無しに…なんてことも。

パン作り失敗を防ぐ「逆算思考」の段取り術
では、どうすれば段取りよくパンを作れるのか。
答えはシンプル。「逆算」です。
ステップ1:レシピを最後まで読み、全体像を把握する
まず最初にやるべきこと、それはレシピを最初から最後までしっかり読むことです。
基本レシピ通りに進めていれば、段取りよく作れるはずなんですが、行き当たりばったりでは慌ててしまいます。
レシピを読むときに確認すべきポイントは以下の通り:
- 各工程にかかる時間(こね、発酵、焼成など)
- 必要な道具(計量器、めん棒、天板など)
- 必要な材料(特に事前準備が必要なもの)
例えば、こんな感じでメモしてみましょう。
材料準備:5分
材料計量:5分
こね(ホームベーカリー):15分
一次発酵:60分
分割・ベンチタイム:15分
成形:10分
二次発酵:30分
焼成:10分
────────────────
合計:2時間30分
このように書き出すと、全体の流れが見えてきますよね。
ステップ2:完成時刻から逆算してスタート時間を決める
レシピを読むと、出来上がりのおおよその時間がわかります。
まずは、作り上げたい時間によって、何時にスタートすれば良いかを計算します。
例えば、2時間30分で作れるレシピの場合、12時に焼きたてパンを食べたいなら、9時30分からつくり始めればOKですね。
ただし、私のおすすめはプラス15分の余裕を持つこと。
発酵時間は気温や湿度によって前後することがあるので、少し余裕を見ておくと安心です。つまり、9時15分スタートが理想的。
慣れてくると、「あ、今日は暖かいから発酵が早く進みそうだな」とか「寒いから少し長めに発酵させよう」という調整もできるようになりますよ。
ステップ3:事前準備リストを作る
時間の計算ができたら、次は必要な道具と材料をリストアップします。
【道具】
- 計量器
- スケッパー・カード
- めん棒
- クッキングシート
- 天板
【材料】
- バター(常温に戻しておく)←これ、本当に忘れがち!
- 混ぜ込む具材(ドライフルーツは水やお酒で柔らかくしておく)
- 成形で使う具材(チョコチップ、チーズなど)
特にバターの常温戻しは、忘れると生地に混ざりにくくなって大変なことに。作り始める30分〜1時間前には冷蔵庫から出しておきましょう。

パン作り失敗を防ぐ最重要ポイント「予熱のタイミング」
さて、ここからが段取りの中で一番大切な部分です。
それは、「予熱のタイミング」。
二次発酵後の予熱忘れが過発酵の原因に
二次発酵している生地は、時間が来たらすぐに焼き始めないと発酵がどんどん進んで過発酵になってしまいます。
過発酵になると、生地の中のガスが抜けてしまって、焼いても膨らみの悪いパンになってしまうんです。
ここまでうまく進めていたのに、最後の最後で失敗したら悲しいですよね。
だからこそ、予熱を入れるタイミングは段取りの中でも一番重要だと私は思っています。
自宅オーブンの予熱時間を把握しておく
予熱で失敗しないためには、自分のオーブンが予熱に何分かかるかをあらかじめ把握しておくことが大切です。
オーブンによって予熱時間は全然違います。
例えば、私の持っている電気オーブンは
- 200度まで:5分
- 250度まで:11分
この時間がわかっていれば、二次発酵中のどのタイミングで予熱を入れておけばいいかがわかりますね。
二次発酵が30分なら、残り5〜10分のタイミングで予熱スタートというのが基本です。
ちなみに、オーブンの発酵機能を使っている場合は、パンを取り出してから予熱を入れてくださいね。パンを入れたまま予熱すると、温度が上がりすぎて生地が傷んでしまいます。
予熱タイミングのチェックリスト
予熱を忘れないために、私が実践しているチェックリストをご紹介します。
- [ ] 二次発酵の残り時間を確認
- [ ] 自分のオーブンの予熱時間を把握
- [ ] 二次発酵終了前に予熱開始
- [ ] タイマーをセットして忘れ防止
タイマーは、スマホのアラーム機能を使うと便利です。「あと5分で予熱スタート」とメモしておくと、うっかり忘れることがなくなりますよ。

段取り上手になるための実践ステップ【初心者向け】
初めは完璧を目指さなくてOK
ここまで読んで、「うわ、覚えること多いな…」と思った方もいるかもしれませんね。
でも安心してください。初めから完璧にできる人なんていません。
私だって、最初の頃は予熱を忘れたり、バターを出し忘れたり、散々失敗しました^^;
大切なのは、「今回は予熱忘れちゃったな」と気づいたら、次回は気をつけようと思うこと。
なんでもそうですが、初めは上手くいかないもの。今回は段取りがうまくいかなかったと思っても、その経験を活かして次は、段取りよく作るぞと気持ちを切り替えてトライしてみてください。
10回も作っていれば、徐々に段取りよくできるようになるはずです。

段取りノートをつけてみる
段取り上手になるための私のおすすめは、「段取りノート」をつけること。
作るたびに、気づいたことをメモしていくんです。
例えば、
- 「バターを出し忘れた→次回は作業開始30分前に出す」
- 「予熱が遅かった→二次発酵残り10分でスタート」
- 「天板の準備を忘れた→成形前に必ず確認」
こうやって書き出すと、次回の改善ポイントが見える化されます。
3回、5回と作るうちに、自分だけの「失敗しないパン作りマニュアル」が出来上がりますよ。
パン作りの段取りまとめ:失敗しないための5つのチェックポイント
最後に、この記事の内容をおさらいしましょう。
✅ 1. レシピを最初から最後まで読む
全体の流れと必要な時間を把握しましょう。
✅ 2. 完成時刻から逆算してスタート時間を決める
余裕を持って15分プラスがおすすめ。
✅ 3. 道具と材料を事前に準備する
バターの常温戻しは特に忘れずに!
✅ 4. 天板とオーブンシートを成形前に用意
成形が終わってから「置き場所がない!」とならないように。
✅ 5. 二次発酵の終わりに予熱スタート
自分のオーブンの予熱時間を把握しておきましょう。
段取りを意識するだけで、パン作りの成功率は格段にアップします!
最初は慣れなくても大丈夫。経験を重ねることで、自然と段取り上手になっていきます。
あなたもぜひ、次のパン作りでこの段取り術を試してみてくださいね^^
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
あなたのパン作りが、もっと楽しく、もっと美味しくなりますように^^
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