パン 丸め|「丸め」は丸めることじゃない!?パン作りの「丸め」についてパン講師が解説します

パン作りをしていると「丸め」というワードが出てきます。

この「丸め」には、2つの意味があります。

1つ目は、「整える丸め」

2つ目は、「成形の丸め」

どちらも、同じ丸めだけど、目的が違うんです。

「丸め」について知ると、作業性が上がりスムーズに成形に移行できたり、形のいいパンが作れるようになりますよ^^

今回は、初心者の方が勘違いしやすい、パンの「丸め」について解説していきます!

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緑の中で笑顔が輝く私のプロフィール写真

高校卒業してから23年勤めた、航空自衛隊を41歳で退職。2024年に自宅教室「こだわり酵母パン教室フリーゼ」をオープン。

“自分時間を大切に”“職場でも家でもない場所に居場所を作る”そんな教室作りをしています。

初心者の方でも一味違ったパン作りが叶う「麹種(こうじだね)」

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シチュエーションで変わる「丸め方」

綺麗に丸められた生地

初心者の方で、あるあるなのが、「丸め」と聞いただけで、どんな時も生地を丸く球体にしようとします。

まぁ、これは言葉が悪いですよね^^;

実は、同じ「丸め」でも、実際に球体に丸くする場合と、ただ生地を整えるだけの丸めがあります。

パン作りの手順がわからない方のために、パン作りの工程を簡単にご紹介しますね。

  1. 計量
  2. こね
  3. 一次発酵
  4. 分割
  5. ベンチタイム(生地を休ませる)
  6. 成形
  7. 二次発酵
  8. 焼成

この中で、丸める状況が発生するのは主に2回です。

1回目は、分割の後。

2回目は、成形

この2回の丸めは意味が全く違ってくるのです。

丸めの本当の意味

中心に集める丸め方

パン作りで「丸め」が登場するのは2回だと言いましたが、これは、「丸パン」などの成形が丸いパンの場合です。

ロールパンやコッペパンのような丸以外の形に成形するパンは、「丸め」が必要なタイミングは分割の後の1度だけです。

ここまでくると少しわかってきましたか?

「丸め」には、2つ意味があり、「整える丸め」と「成形の丸め」です。

整える丸め

これは、分割によって荒れた生地を整えるために丸める作業になります。

そう「整える」んです。だから、丸い形にするとは限りません。

例えば、バゲットのように細長く成形するパンを作るとします。すると、分割後の丸めは、楕円形でもいいわけです。

そうすると、次に成形に移った時、球体の形から細長くしていくより、楕円形のような形に始めからなっていれば、成形しやすく作業性が上がりますよね。

このように、分割の後の「丸め」は次にどんな形に成形するのかで形を整えていいんです。

また、ベンチタイムは分割・丸めで引き締まった生地を緩めて成形しやすくする工程ですので、一生懸命ハリのある丸め方をする必要もありません。

時々、丸い形を作ることに一生懸命になって、ツルッツルに丸めようとする方がいらっしゃいますが、意味を理解していれば、そのようなこともなくなりますよね。

パン作りの作業にはそれぞれ、意味があるんですよ^^

成形の丸め

成形の「丸め」は、逆にしっかりハリのある「丸め方」をした方がいいです。

生地を張るということは、発酵を均等にする意味があります。

ハリのない丸めだと綺麗に膨らまなかったり、見た目が良くならない可能性があります。

また、発酵した生地がプルンと綺麗に膨らんでいないと、焼きムラができたり、食感が悪くなったりします。

そう、成形での丸めは、「見た目の綺麗なプリっと膨らんだ食感の良いパン」にするための、大切な作業になるんです!

ちなみに、過発酵した生地の丸めは?

発酵したパン生地

「過発酵」とは、一次発酵で生地を発酵させすぎてしまうこと。

過発酵になった生地の取り扱いには、注意が必要です!!

特に、「丸め」にはコツがあります。

これは、少し上級レベルの話になるのですが、初心者の方は頭の隅に置いておくだけでも、いざという時の応急処置になりますので、参考にしてみてください!

過発酵した生地の状態

過発酵した生地は、ブヨブヨに膨らんで、コシがない状態に。

特徴としては…

  • ガスか発生しすぎて、生地がダレやすい
  • グルテンがなくなって(溶けて)、コシがなくなっている
  • 酵母(微生物)が栄養である糖を食べ尽くしてしまって、風味がなく膨らみも悪くなっている

では、この状況の生地はどうしたらいいと思いますか?

よく勘違いするのが、

「ハリがないから、しっかり丸めてハリを強くする!」

そうしたくなる気持ちはわかります。

でも、これは逆効果!

すでに過発酵なんだから、丸めでハリを持すということは、生地が緩むまでに時間がかかるということ。ベンチタイムをその分長く取るということになりますね。

そうすると、さらに過発酵が進んでしまうことになります。

分割後の丸めのポイント

優しく生地に触れている様子

うっかり発酵させすぎた!

そんな時でも、リカバリーする方法はあります。

過発酵になった生地の丸めのポイントをご紹介します^^

  • 必要以上にガス抜きしない 
    過発酵になった生地は、ガスが多く発生している状態です。ガス抜きは軽くにして、優しく整える程度にしましょう。
  • 表面にハリを出しすぎない
    丸めでハリを持たせすぎてしまうと、そこからさらに緩むまで時間を要しますので、過発酵に拍車をかけてしまいます。
    また、グルテンが弱っている状態なので、ハリを持たせようと強く引っ張ると生地が裂けたり、負担がかかってしまいます。

    これも、ハリを強くする意識ではなく、ふわっと優しくまとめるという意識で扱いましょう。
  • 成形は優しく、手早く
    過発酵になった生地は、とてもベタつきます。手粉を少しずつ使って、優しく手早く成形しましょう!

最後に

あみに乗っているあんぱんとピコパン

一言で「丸め」と言っての、工程や状況によってやり方はそれぞれ。

いつも同じように丸めるのではなく、生地の状態によって、ハリの強さを変えたり、ベンチタイムの時間を調整したり、生地の扱いを変化させて、いい状態に持っていく必要があります。

今日のおさらいとしては、

  • 分割後は、「整える丸め」
  • 成形は、「ハリのある球体にする丸め」
  • 過発酵した生地は、「優しくゆるく整える丸め」

色々な「丸め」があることがわかりましたね^^

この「丸め」を極めて、プリップリのハリのある美味しいパンを作りましょう^^♪

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