「パンは悪」は誤解!パン講師が教える本当のパンの材料と食べ方

「パンは体に悪い」「パンを食べると太る」そんな言葉を聞いたことはありませんか?近年、パンに対してネガティブなイメージを持つ人が増えているように感じます。

でも、ちょっと待ってください。パンって本当に悪者なのでしょうか?

私はパン教室を運営していて、日々たくさんの生徒様にパン作りを教えています。その中で気づいたことがあります。それは、多くの人がパンの本当の姿を知らないまま、誤解しているということです。

この記事では、パン講師としての経験と知識をもとに、「パンは悪」という誤解を解いていきたいと思います。パンの本当の材料を知れば、きっとパンへの見方が変わるはずです。

パンと私

パンを作るのに最低限必要な材料は4つだけ

生徒様も知らない「パンの基本材料」

パン教室で生徒様によく質問するんです。

「パンを作るのに最低限必要な材料って何だと思いますか?」

すると、小麦粉はすぐに出てきます。水も、酵母(イースト)もなんとなく出てくる。でも、あと一つがなかなか出てこないんです。

正解は「塩」。

小麦粉・水・酵母・塩

この4つの材料さえあれば、パンは作れるんです。意外とシンプルだと思いませんか?

砂糖・バター・卵は「副材料」

「えっ、砂糖やバター、卵は入らないの?」と驚く方も多いでしょう。

もちろん、これらの材料がパンに含まれることは多々あります。でも、実はこれらは「副材料」なんです。

副材料は、より美味しさを出すため、風味や食感を良くするため、色々な目的で使われます。パン生地を柔らかくしたり、甘みを加えたり、リッチな味わいにしたり。

つまり、パンを作るために絶対に必要なわけではないということなんです。

副材料がたっぷり入るのは、菓子パンや惣菜パンに多いですよね。これらは実は贅沢品。特別な日のご褒美として楽しむものなんです。


「パンは悪」と言う人はパンの主原料を知っているのか

誤解の原因は菓子パンのイメージ

近年、「パンは悪だ」なんて言う人もいますよね。その人たちは、パンの主原料を本当に知っているのでしょうか?

もしかしたら、砂糖やバター、卵がたっぷり入らないとパンができないと思っているのかもしれません。

確かに、コンビニやスーパーで売られているパンを思い浮かべてみてください。メロンパン、クリームパン、カレーパン、デニッシュ…どれも美味しいけれど、砂糖やバター、油脂がたっぷりですよね。

これらのパンばかりを「パン」だと思っていたら、「パンは体に悪い」と感じるのも無理はありません。

以前、イタリアからの留学生が話していたことがあります。

「日本のパンはスイーツだ」と。

それだけ、日本で一般的に食べられているパンは、甘さや旨みが強いということなんです。

メロンパン
バゲット

海外では主食としてシンプルなパンを食べている

では、海外ではどうでしょうか?

ヨーロッパをはじめ、多くの国ではパンを主食としています。でも、毎日デニッシュパンやドーナツを食べているわけではないですよね。

フランスならバゲット、イタリアならチャバタやフォカッチャ、ドイツならライ麦パン。これらのパンは、先ほど言った最低限の材料から作られているシンプルなパンなんです。

そして、これらのパンをスープやサラダ、チーズ、オリーブオイルと合わせて食べる。ここでちゃんと栄養のバランスが取れているんです。

つまり、パンそのものが悪いのではなく、どんなパンを選ぶか、どう食べるかが重要なんですね。

バゲットやカンパーニュのようなハード系のパンなら、主食として毎日食べても全く問題ありません。むしろ、噛みごたえがあるので満腹感も得られやすいんですよ。

バゲット

パンとお米、どちらが悪でどちらが善?

日本は米大国だが米も食べ過ぎれば同じ

日本は米大国ですよね。一般的には、毎日お米を食べる人が多いでしょう。

でも、ここで考えてみてください。お米だからってたくさん食べていいわけではありません。

実は、米はパンよりも糖質が高いんです。お茶碗一杯のご飯と、食パン一枚を比べると、ご飯の方が糖質量は多いんですよ。

それに、ご飯と一緒に食べるおかず。煮物や照り焼き、味噌汁…美味しいですよね。でも、おかずの塩分や糖分って気にしたことありますか?

意外と見落としがちなんです。

パンもお米も「悪」「善」では分けられない

何が言いたいかというと、パンもお米も、国は違えど主食として食べられているものだということです。

これは悪でこれは善。そんな風に簡単に分けられないんです。

大切なのは、なんでも満遍なく食べること。偏りすぎないこと。そして、食べ物に感謝して、今日も食事ができる喜びを感じること。

食事とは、本来そういうものなのではないかと思うんです。

たまにはカロリー爆弾のようなものを食べてもいいし、お粥で済ませてもいい。体調や気分に合わせて、柔軟に選べばいいんです。

サラダやスープ
和食

本当に大切にすべきは「食事の本質」

あれこれ考えすぎていませんか?

最近は、健康情報があふれていますよね。

「これを食べると痩せる」「あれは体に悪い」「この食べ方が正しい」

情報が多すぎて、何を信じていいのか分からなくなっていませんか?

あれこれ考えすぎて、本来の食事の目的や楽しさ、嬉しさを忘れていないでしょうか。

誰とどこで食べるかも大切

食事って、栄養を摂るだけのものではないですよね。

誰と食べるのか。どこで食べるのか。どんな気持ちで食べるのか。

家族との団らん。友人とのランチ。一人で静かに味わう時間。

そういった、食事を囲む時間や空間、気持ちの方が、私は大切にするべきなのではないかなと思うんです。

カロリーや糖質を気にしすぎて、食事が楽しくなくなってしまったら本末転倒です。

パンを食べることに罪悪感を持つ必要はありません。シンプルなパンを選んで、野菜やタンパク質と一緒にバランスよく食べれば、立派な健康的な食事になります。

そして、たまには好きな菓子パンを食べて、幸せな気持ちになることも大切。それが心の栄養になるんですから。

パンを二人の女性が笑顔で食べている

まとめ:パンは悪ではない、選び方と食べ方次第

さて、ここまで読んでいただいて、パンへのイメージは変わったでしょうか?

改めてお伝えしたいことをまとめます。

パンの基本は小麦粉・水・酵母・塩の4つだけ。これらだけで作るシンプルなパンは、決して体に悪いものではありません。

問題なのは、副材料がたっぷり入った菓子パンを主食のように毎日食べること。これらは特別な日の楽しみとして、たまに食べるものと考えるといいでしょう。

「パンは悪」という誤解は、パンの本質を知らないことから生まれています。

バゲットやカンパーニュのようなハード系のパンを選べば、毎日食べても問題ありません。野菜やスープ、タンパク質と組み合わせて、バランスの良い食事を心がければいいんです。

そして何より大切なのは、食事全体のバランスと、食べることの喜びを忘れないこと。

パンもお米も、どちらも素晴らしい主食です。正しい知識を持って、自分の体と心に合わせて選んでいきましょう。

パン教室を通じて、もっと多くの人にパンの本当の姿を知ってもらいたい。そして、パンを作る楽しさ、食べる喜びを感じてもらいたい。それが私の願いです。

「パンは悪」なんて言わせない。正しい知識で、美味しく楽しくパンと付き合っていきましょう!

ベーコンフランス

この記事があなたのパンへの見方を少しでも変えるきっかけになれば嬉しいです。

パン作りに興味が湧いた方は、ぜひ一度、基本の4つの材料だけでパンを作ってみてください。シンプルだからこそ、小麦の味がしっかり感じられて、きっと感動しますよ。


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