「せっかくホームベーカリーを買ったのに、パンがあまり美味しくない…」
そんな悩みを抱えている方、実は多いんです。私のパン教室にも「レシピ通りに作ったのに、思ったような味にならなくて」と相談に来られる生徒様もいらっしゃいます。
でも、安心してください。ホームベーカリーのパンがまずい原因の多くは、作り方ではなく「材料選び」にあるんです。
今回は、パン教室を運営している私が、多くの初心者さんが陥りがちな材料選びの失敗と、美味しいパンを作るための材料選びのポイントを詳しくお伝えします。この記事を読めば、あなたのホームベーカリーで焼くパンが、驚くほど美味しくなるはずですよ。

私がこの記事を書ける理由
まず、自己紹介をさせてください。
私は現在、パン教室を運営しており、これまで多くのの生徒様にパン作りを教えてきました。その中で、パン作り初心者の方がつまずく「材料選びの間違い」を目にしてきました。
教室では、「ゆめちから(超強力粉)」「エペ(中力粉)」「きび砂糖」「発酵バター」「シママース(塩)」をベースにパン作りをしています。これらの材料を選んでいるのには、ちゃんと理由があるんです。
多くの失敗事例を見てきたからこそ、どの材料を選ぶとどうなるのか、何が美味しいパンを作る鍵になるのかを、具体的にお伝えできます。
ホームベーカリーのパンがまずくなる3つの材料ミス
ホームベーカリーを購入すると、必ずレシピがついてきますよね。そのレシピ通りに作ったのに美味しくない場合、選んでいる材料に問題がある可能性が高いんです。
特に多いのが、次の3つの材料ミス。あなたも心当たりがあるかもしれません。

【失敗1】有塩バターを使っている
これ、実はとても多い失敗なんです。
パンのレシピは基本的に「無塩バター」が指定になっています。「バターならどれも同じでしょ?」と思って、家にある有塩バターを使ってしまう方が少なくありません。
でも、これが大きな失敗の原因なんです。
なぜかというと、パンの塩分は、味だけでなく発酵にも大きく影響を与えるから。塩には次のような働きがあります。
- 発酵しすぎないように抑制する働き
- グルテンを引き締める働き
だからこそ、レシピでは塩の量が細かく指定されているんですね。
ところが有塩バターを使ってしまうと、バターに含まれる塩分がプラスされてしまいます。しかも、有塩バターに入っている食塩含有量は、メーカーによって誤差があるんです。
その分を差し引いて塩の量を調整するのは、とても難しいし非効率的。結果として、塩分バランスが崩れて、パンの発酵がうまくいかなくなってしまうんです。
だから、パン作りには必ず「無塩バター」を使いましょう。


【失敗2】バターをマーガリンで代用している
「バターは高いから、マーガリンで代用しちゃおう」
気持ちはとてもよくわかります。でも、これも美味しくないパンになってしまう原因の一つなんです。
バターとマーガリン、そしてショートニングは、似ているようで全く違う材料。それぞれ油脂の種類が異なり、風味も食感も変わってきます。
レシピでバターと指定されているのに、マーガリンやショートニングを使うと、パンの食感や味わいに明らかな違いが生まれてしまうんです。
特にバターの風味は、パンの美味しさを大きく左右します。私の教室では「発酵バター」を使っていますが、これは普通の無塩バターよりもさらに風味が豊かなんですよ。
もちろん、予算の都合もあると思います。でも、せめて無塩バターを使うこと。これだけで、パンの味は格段に変わります。
【失敗3】粉の種類を間違えている
これが一番多い失敗かもしれません。
小麦粉には、実はたくさんの種類があるんです。
- 超強力粉
- 強力粉
- 中力粉
- 薄力粉
粉だけでもこんなに種類があり、それぞれに特徴があって、向いているパンも違います。
食パンに向く粉、フランスパンに向く粉。それぞれ最適な粉があるんですね。
特に気をつけてほしいのが「薄力粉」です。
お菓子作りでよく使う薄力粉ですが、実は薄力粉はパン作りには向かない粉なんです。なぜなら、パン作りに必要な「グルテン」の量が少ないから。
グルテンは、パンのもちもちとした食感を作り出す重要な成分。薄力粉だと、このグルテンが十分に形成されず、ふんわりと膨らまなかったり、パサパサした食感になってしまったりするんです。
パン作りには「強力粉」または「超強力粉」を使うのが基本。私の教室では、食パンには「ゆめちから(超強力粉)」、フランスパンには「エペ(中力粉)」を使い分けています。
粉選びを間違えると、どんなに他の材料が良くても、パンの出来上がりがガラッと変わってしまいます。失敗にも繋がってしまうので、必ず確認してくださいね。


意外と見落としがち!砂糖の種類で味が変わる
バターや粉に比べると、砂糖はあまり気にされない方が多いかもしれません。
でも、砂糖の種類によってもパンの味わいは変わるんですよ。
黒糖は普通の食パンに使ってはいけない
特に気をつけたいのが「黒糖」です。
黒糖には、独特な風味と濃厚な味わいがあります。これは好きな人にはたまらない美味しさなんですが、普通の食パンに使うと、黒糖の個性が強すぎて、思っていた味にならないんです。
黒糖は、黒糖パンを作る目的がある時のみ使う特別な砂糖。一般的に配合されている砂糖に黒糖は使いません。
おすすめの砂糖の種類
では、どんな砂糖を使えばいいのか?
一般的なパン作りには、次のような砂糖がおすすめです。
- 上白糖
- きび砂糖
- 甜菜糖
- 三温糖
私の教室では「きび砂糖」を使っています。きび砂糖は、ほんのりとした優しい甘みとコクがあって、パンの風味を引き立ててくれるんです。
もちろん、上白糖でも十分美味しいパンは作れますよ。大切なのは、材料の特徴を理解して使うことなんです。
パン教室で実際に使っている材料リスト
ここで、私がパン教室で実際に使っている材料をご紹介しますね。
パン教室で使っている材料リスト
| 材料 | 商品名 | 選んでいる理由 |
|---|---|---|
| 粉(食パン用) | ゆめちから(超強力粉) | もちもち食感と高い膨らみ |
| 粉(フランスパン用) | エペ(中力粉) | 軽い食感と香ばしさ |
| 砂糖 | きび砂糖 | 優しい甘みとコク |
| バター | 発酵バター | 豊かな風味と香り |
| 塩 | シママース | ミネラル豊富で旨み |
これらの材料を選んでいるのには、それぞれちゃんと理由があります。
たとえば「ゆめちから」は、国産の超強力粉で、パンがふっくらと膨らみやすく、もちもちとした食感になるんです。発酵バターは、普通のバターより風味が格段に豊か。
でも、誤解しないでくださいね。これらは「こだわりの材料」であって、「絶対に必要な材料」ではありません。
スーパーで手に入る材料でも美味しく作れる
「そんな特別な材料、近所のスーパーには売ってないよ…」
そう思われた方もいるかもしれませんね。大丈夫です。
スーパーで手に入る材料だけでも、パン作りはできますし、美味しく作れます。
大切なのは、高級な材料を使うことではありません。材料の特性や癖を理解して、正しく使うことなんです。
たとえば:
- バターは「無塩バター」を選ぶ
- 粉は「強力粉」を選ぶ(薄力粉は避ける)
- 砂糖は「上白糖」でOK(黒糖は避ける)
- レシピの分量を正確に守る
これだけでも、パンの味は見違えるように変わります。
ただし、材料には特有の癖や特徴があるものもあります。代用する際は、その材料の特性をよく理解してから使うようにしてくださいね。
まとめ:材料を変えれば、パンは必ず美味しくなる
ホームベーカリーのパンがまずいと感じている方、その原因の多くは「作り方」ではなく「材料選び」にあります。
特に重要なのが、バター、粉、砂糖の選択。
- バターは必ず「無塩バター」
- 粉は「強力粉」か「超強力粉」
- 砂糖は「上白糖」や「きび砂糖」
この3つのポイントを押さえるだけで、あなたのホームベーカリーで焼くパンは、驚くほど美味しくなるはずです。
そして大切なのは、材料の特徴を理解すること。それぞれの材料には役割があり、特性があります。それを知れば、誰でも美味しいパンが作れるようになりますよ。
せっかく買ったホームベーカリー、眠らせておくのはもったいない。正しい材料選びで、ぜひ美味しい手作りパンを楽しんでくださいね。
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