パン作りをしていると、「あれ?表面が固い…」って経験、ありませんか?
成形も綺麗にできた。 発酵もいい感じ。 さあ、いよいよ焼成だ! ちゃんと予熱もした!
いざ、オーブンを開けてみてみると…
なんか固い…なんで?
これ、結構あるあるなんじゃないでしょうか。
私もたくさん経験しました。焼いたパンが固いって、心のダメージ結構でかいですよね。
でも大丈夫です! 実は、パンの表面が固くなる原因はたった3つ。そして、対処法を知っていれば誰でも柔らかいパンが焼けるようになります。
この記事では、パン講師の私が、実体験をもとに「パンの表面が固くなる原因」と「今日から使える具体的な対処法」をわかりやすく解説します。
最後まで読んでいただければ、次回からは理想の柔らかいパンが焼けるようになりますよ!
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高校卒業してから23年勤めた、航空自衛隊を41歳で退職。2024年に自宅教室「こだわり酵母パン教室フリーゼ」をオープン。
“自分時間を大切に”“職場でも家でもない場所に居場所を作る”そんな教室作りをしています。ホームベーカリーで叶える“無理しない”パン生活で、ふんわり美味しいパンをいつでもそばに。『簡単に、でも本格的に!』をモットーに、生活にワクワクをお届けします!
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パンの表面が固くなる3つの主な原因
まずは、なぜパンの表面が固くなってしまうのか、原因をしっかり理解しましょう。 原因がわかれば、対処法も自然と見えてきます。

① 焼成温度が高すぎる
実は、パンが固くなる一番の原因は「焼成温度が高すぎる」ことなんです。
パンは、生地の温度が60度に達するまでの間に酵母の力で一気に膨らみます。 これを「釜伸び」と言います。
そして80度に達するところには、表面を焼き固め始めるんですね。 そこからはどんどん表面を焼き固めていって、茶色く色づき始めます。
つまり、こういうことなんです:
- 60度まで → 酵母が頑張って膨らむ時間
- 80度から → 表面が固まり始める
- それ以降 → どんどん焼き固まっていく
だから、温度が高すぎると釜伸びする暇がなく、早い段階で表面が焼かれていってしまうんです。
結果として、表面が固いだけじゃなくて、
- 生焼け
- 焦げ
- 中身の詰まったパン
こんな失敗の原因にもなってしまいます。
それに、オーブンによってはレシピ通りだと火力が強すぎる場合もあります。 これ、意外と知らない人が多いんですよね。
② 焼成時間が長すぎる
焼き時間が長いと、表面の皮が肉厚になって固くなります。
よくあるのが、「焼き色が薄いから」といって時間を延長する人がいるんです。 それも5〜10分と。
これ、実はNGなんです!
時間を延長すると、表面の皮がどんどん厚くなる原因になってしまいます。
もし焼き色が薄かったら、時間の延長は2〜3分ほどにとどめてください。
正しい調整方法はこちら:
❌ 間違い: 焼き色が薄い → 時間を5〜10分延長 ✅ 正解: 次回焼くときに温度を10度上げて調整
時間で調整するのではなく、温度で調整するのがポイントです。
前回焼き色が薄かったなと思う場合は、次回焼くときは10度上げて予熱し焼いてください。 それでも薄かった場合は、さらに次回焼くときさらに10度上げて焼きます。
いずれも焼き時間はレシピ通りに行いましょう。
ちなみに私のオーブンも、火力が弱いためレシピより30度高く設定して焼いていますよ。

③ 生地の乾燥
生地の乾燥も、表面が固くなる大きな原因になります。
乾燥すると、生地の伸びが悪くなるんです。 すると、オーブンで焼いた時に思ったように釜伸びしてくれないんですね。
釜伸びしないということは、パンが十分に膨らまないまま表面が焼き固まってしまうということ。 結果、固くて詰まったパンになってしまいます。
特に、
- 発酵中に乾燥させてしまった
- 成形後にラップをかけ忘れた
- 室温が低くて発酵に時間がかかった
こんな時は要注意です。
パン表面を固くしない4つの対処法【実践編】
原因がわかったところで、次は具体的な対処法をご紹介します。 今日から実践できる内容ばかりなので、ぜひ次のパン作りで試してみてください!
対処法① オーブンの焼成温度を見直す
まず一番大切なのが、あなたのオーブンに合った適正温度を見つけることです。
レシピに書いてある温度は、あくまで目安。 オーブンには個体差があるので、レシピ通りでうまくいかないことも多いんです。
自宅オーブンの適正温度を見つける手順
ステップ1:初回はレシピ通りで焼いてみる まずは、レシピに書いてある温度・時間で焼いてみましょう。 これが基準になります。
ステップ2:焦げる場合は10度ずつ下げる 焼き色がつきすぎる、焦げるようなら次回は10度低い温度で焼いてみます。 それでも焦げるなら、さらに10度下げて焼きましょう。
ステップ3:焼き色が薄い場合は10度ずつ上げる 逆に焼き色が薄かった場合は、次回は10度上げて予熱して焼いてください。
この「10度刻み」で調整していくのがコツです。
実例:筆者のオーブンは30度高く設定
私の自宅オーブンは火力が弱いので、レシピより30度高く設定しています。
例えば、レシピが「180度で15分」なら、私は「210度で15分」で焼くんです。
最初は「こんなに上げて大丈夫?」って不安でしたが、自分のオーブンの癖を知ることで、失敗がぐっと減りました。
あなたも、ぜひ自分のオーブンの適正温度を見つけてくださいね!

対処法② 焼成時間の正しい調整方法
先ほども触れましたが、焼き色の調整は「時間」ではなく「温度」で行います。
覚えておきたいポイント:
✅ 時間延長は2〜3分まで ✅ 焼き色調整は次回「温度」で行う ✅ レシピ時間を基準にする
焼いている途中で「まだ焼き色が薄いな」と思っても、その場で5分も10分も延長しないこと。
どうしても延長したい場合は、2〜3分にとどめましょう。 そして次回は、温度を上げて対応します。
この習慣をつけるだけで、表面が固くなる失敗がかなり減りますよ。
対処法③ アルミホイルで表面を保護
焼いている途中で「焦げそう!」と思ったら、アルミホイルをかぶせるのも有効な方法です。
アルミホイルをかぶせるタイミング
焼き始めて5〜10分経って、すでに焼き色がついてきたなと思ったら、アルミホイルをふんわりかぶせましょう。
こうすることで、
- 表面の焦げを防ぐ
- 内部にはしっかり火を通す
この両立ができるんです。
焦げ防止と内部の火通しの両立
アルミホイルをかぶせても、オーブン内の熱は伝わるので中はちゃんと焼けます。 表面だけを守ってくれるイメージですね。
特に、砂糖やバターが多い生地は焦げやすいので、アルミホイルはおすすめアイテムですよ。
対処法④ 霧吹きと加湿で生地の乾燥を防ぐ
生地の乾燥を防ぐには、適度な湿度を保つことが大切です。
発酵中の庫内加湿テクニック
発酵中は、濡れ布巾をかぶせたり、ラップをしたりして乾燥を防ぎましょう。
発酵器を使っている場合は、庫内にお湯を入れたコップを置いて加湿するのもおすすめです。
焼成前の霧吹きのコツ
オーブンに入れる直前に、霧吹きで生地の表面を軽く湿らせると、釜伸びがよくなります。
ただし、びしょびしょになるほどかけなくて大丈夫。 軽く2〜3プッシュでOKです。
この一手間で、表面がしっとり柔らかく焼き上がります。

まとめ:パン表面が固い失敗を防いで理想の焼き上がりへ
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
パンの表面が固くなる原因は、
- 焼成温度が高すぎる
- 焼成時間が長すぎる
- 生地の乾燥
この3つでしたね。
そして対処法は、
- オーブンの焼成温度を見直す
- 焼成時間の正しい調整
- アルミホイルで表面を保護
- 霧吹きと加湿で乾燥を防ぐ
この4つを実践すれば、誰でも柔らかいパンが焼けるようになります。
失敗は成長のステップです。 何度も焼いて、自分のオーブンの癖を知っていけば、必ず理想のパンが焼けるようになりますよ。
あなたのパン作りが、もっと楽しくなりますように!

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