え!?水が違うだけでパンの味が変わるの?地域別・水のひみつ大公開

山水

皆さん、旅行先や親戚の家に遊びに行った時、「あれ?ここの水、いつもと味が違う」って感じたことありませんか?

実は私、何度も引っ越しを経験する中で、水の味が地域によって全然違うことに気づいたんです。そして、パン作りが趣味の私にとって、これはとっても重要な発見でした!

なぜなら―― パン作りで使う水が変わると、パンの味も食感もガラッと変わってしまうからなんです。

前回のブログでは、日本と外国の水の違いがパンに与える影響についてお話ししました。
こちらもぜひお読みください→『パン作りに最適な水とは?軟水と硬水の違いでパンが劇的に変わる理由

今回は、同じ日本国内でも水質がどう違うのか、そしてそれがパン作りにどう影響するのかを、私の体験談を交えながらお伝えしていきますね!


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Evoto

自己紹介

高校卒業してから23年勤めた、航空自衛隊を退職。2024年に自宅教室「こだわり酵母パン教室フリーゼ」をオープン。

“自分時間を大切に”“職場でも家でもない場所に居場所を作る”そんな教室作りをしています。ホームベーカリーで叶える“無理しない”パン生活で、ふんわり美味しいパンをいつでもそばに。『簡単に、でも本格的に!』をモットーに、生活にワクワクをお届けします!

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日本の水は「軟水」だけど、地域で全然違うって知ってた?

日本の水道水は基本的に「軟水」と呼ばれるタイプです。でもね、実は地域によって硬度がかなり違うんです!

水の硬度って何?

水の硬度というのは、簡単に言うと水の中にカルシウムとマグネシウムがどれくらい入っているかを表す数値のこと。

  • 軟水:0〜60mg/L未満 → やわらかい水
  • 中硬水:60〜120mg/L → ちょっとミネラルを感じる水
  • 硬水:120mg/L以上 → しっかりミネラルを感じる水

日本はほとんどが軟水なんですが、地域によって数値が違うんですよ。

全国の水質マップをチェック!

地域硬度(目安)特徴
北海道・東北20〜40前後雪解け水が多く、とてもやわらかい。おいしい!
関東60前後やや硬度高め。都市部では浄水処理の影響も
関西40〜50前後バランス型。パン作りにも合いやすい
九州60〜80地域差が大きい。熊本は軟水でおいしい!

私は宮城県で育って、その後自衛隊に入隊してから鳥取県で勤務していました。どちらも水がとっても美味しかったです!特に鳥取では、美味しいパン屋さんがたくさんあって、休日はパン屋さん巡りを楽しんでいました。

夫は福岡で育ちましたが、その後鳥取で出会って結婚し、今は埼玉県に住んでいます。夫が言うには、福岡の水は特別美味しいわけではないけど普通に飲めていたそう。でも、___夫の祖父が住んでいた熊本県の水は「めちゃくちゃ美味しい!」___と絶賛していました。熊本は水が美味しいことで有名ですもんね!


なぜ水でパンの味や食感が変わるの?

ロデヴ

「水が違うだけで本当にパンが変わるの?」って思いますよね。実は、___水はパン作りにおいて超重要な役割___を果たしているんです!

水がパンに与える3つの影響

1. グルテンの形成

パン生地をこねると、小麦粉の中のタンパク質が結びついて「グルテン」というものができます。このグルテンがパンのふわふわ感やもちもち感を作るんですね。

  • 軟水の場合:グルテンが柔らかく形成される → 「ふんわり軽い食感」のパンに!
  • 硬水の場合:グルテンが引き締まる → もちもち・しっかりした食感のパンに
グルテン

2. 発酵のスピード

パン作りで欠かせないのが「発酵」。イースト(酵母)が糖分を食べて炭酸ガスを出すことで、パンが膨らみます。

  • 軟水:発酵がスムーズに進む
  • 硬水:ミネラルが酵母の働きに影響することも
食パン型8割

3. 風味と口当たり

  • 軟水:雑味が少なく、小麦本来の味を引き立てる
  • 硬水:ミネラル感が加わって、独特の風味が出る
全粒粉食パン

パッと分かる!水質とパンの関係

水の種類硬度パンの食感向いているパン
軟水0〜60mg/Lふんわり軽い食パン・菓子パン・ロールパン
中硬水60〜120mg/Lもちもち食事パン・バゲット
硬水120mg/L〜しっかり弾力ハード系パン

なるほど!って思いませんか?だから地域によってパン屋さんのパンの味が違うんですね!


鳥取の水がパン作りに最高な4つの理由

私が自衛隊時代に勤務していた鳥取県。ここの水は本当に美味しくて、パン屋さん巡りが最高に楽しかったんです!なぜ鳥取の水がパン作りに向いているのか、その理由をご紹介しますね。

理由①:山々と雪解け水が作る天然のフィルター

鳥取県には中国山地や大山(だいせん)という豊かな山々があります。この山々に降った雪や雨が、長〜い年月をかけて火山灰層や砂礫層を通って地下にしみ込んでいくんです。

つまり、「自然が作った天然のフィルター」を通ってくるから、不純物が少なくてまろやかな水になるんですね!

理由②:「地下水王国」と呼ばれる鳥取

鳥取市では、水道水の約70〜80%が地下水から来ているんです。この地下水は大山山麓や久松山の伏流水で、ミネラルバランスがよく、硬度20〜40mg/Lの軟水

パン作りにとってはより軟水よりですね。

理由③:環境省お墨付きの「名水」

鳥取の水は、環境省の「名水百選」や「平成の名水百選」に選ばれた場所がたくさんあります。

  • 布勢運動公園の湧水
  • 大山の伏流水

など、水道水そのものが「名水レベル」なんです!

理由④:だから鳥取のパン屋さんは美味しい!

軟水でパンを作ると、グルテンがやわらかくまとまって、ふんわりと軽い食感になります。特に食パンや菓子パン、ロールパンなど、やさしい味わいのパンに最適!

私が鳥取で感じた「このパン屋さん、どこも美味しい!」という印象、実はこの水質の良さが大きく影響していたんですね。

引っ越してきた埼玉で知り合った後輩も、「鳥取は水が綺麗で美味しいからパン屋さんのパンも美味しいですよね!」って言ってました。一度出張で鳥取に来た時にパン屋さんのパンを食べたそうで、羨ましがられちゃいました^^


熊本の水が「日本一美味しい」って本当?

夫の祖父が住んでいた熊本県。夫が「熊本の水はめちゃくちゃ美味しい!」と絶賛するのには、ちゃんと理由があるんです。

阿蘇山が育てた奇跡の地下水

熊本の水の秘密は、阿蘇カルデラという巨大な火山地帯にあります。

阿蘇の噴火でできた火山灰や溶岩層が、まるで天然のスポンジのように水をろ過してくれるんです。だから熊本の水は:

  • 雑味が少ない
  • ミネラルがほどよく含まれている
  • 柔らかい口当たり

という特徴があるんですね。

全国唯一!地下水100%の都市

実は熊本市って、政令指定都市の中で唯一、水道水の100%が地下水なん出そうです!

つまり、熊本市民が普段飲んでいる水道水は、「そのまま天然水レベル」ということ!すごくないですか?

熊本の水で作るパンの特徴

熊本の地下水の硬度は約50〜80mg/L。鳥取(20〜40mg/L)に比べるとやや高めで、ほんの少しミネラルを感じる「まろやか軟水」です。

この違いが、パン作りに使ったときに:

  • 鳥取の水:生地がやわらかく、ふんわり軽い食感
  • 熊本の水:ややコシが出て、もちもちした食感

という違いを生み出すんですね!

鳥取と熊本、水質比較まとめ

地域水の供給源硬度味の特徴パンへの影響
鳥取雪解け水・花崗岩層を通る伏流水20〜40mg/Lやさしい・透明感のある軟水軟らかく軽いパン向き
熊本阿蘇火山の地下水50〜80mg/Lまろやかでコクのある軟水もちもち・やや弾力あるパンにも合う

どちらも軟水ですが、ミネラルの種類と量が違うから、パンの仕上がりにも違いが出るんですね!


関東の水でも美味しいパンは作れる!実践テクニック

浄水器

「じゃあ、関東みたいに硬度がやや高めの地域では美味しいパンは作れないの?」って心配になりますよね。

大丈夫です!ちょっとした工夫で、どんな地域でも美味しいパンが作れますよ!

方法①:浄水器を活用する

関東の水道水は硬度が60mg/L前後とやや高め。それに都市部では浄水処理の影響で塩素の匂いが気になることも。

活性炭フィルターの浄水器を使えば、塩素を除去できて、水の味もまろやかになりますよ!

方法②:ミネラルウォーターを使い分ける

パン作り用に、軟水のミネラルウォーターを用意するのもおすすめ。コスパを考えるなら、2Lペットボトルをまとめ買いするといいですね。

ポイントは硬度60mg/L以下の軟水を選ぶこと!

方法③:発酵時間を調整する

硬度が高い水を使うと、グルテンがしっかりする分、発酵に少し時間がかかることがあります。

いつもより発酵時間を10〜15分長めにとってみてください。これだけで、ふんわり感がアップするはずです。

方法④:水道水を一晩汲み置き

時間があるなら、前日の夜に水道水を汲んで冷蔵庫に入れておきましょう。塩素が自然に飛んで、味がまろやかになります。

浄水

まとめ:パン作りは水選びから始まる!

パン

ここまで読んでくださって、ありがとうございます!

いつも何気なく使っている水ですが、「パン作りではパンの味や食感を左右するとっても大切なもの」なんです。

私も宮城、鳥取、そして埼玉と引っ越す中で、水の違いを肌で感じてきました。調べれば調べるほど、水のありがたみがわかる今日この頃です。

今日のポイントおさらい

✅ 日本国内でも地域によって水質は違う
✅ 鳥取・熊本は軟水の名水地域でパン作りに最適
✅ 関東など硬度が高い地域でも工夫次第でOK
水はパンの味・食感を決める重要な要素
✅ 自分の地域の水質を知ることがパン作り上達の第一歩

あなたの住んでいる地域の水はどんな特徴がありますか?ぜひ一度、意識して飲んでみてくださいね。そして、パン作りをするときは、水にもちょっと気を配ってみてください。

きっと、いつものパンがもっと美味しくなるはずですよ!


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最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

また次回のブログでお会い

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