
こんにちは!パン教室を主宰しているひとちゃんです。
パン作りを始めたばかりの生徒さんからよく聞かれるのが、「なんでパン生地ってこねなきゃいけないんですか?」という質問です。確かに、小麦粉と水を混ぜるだけでも生地はできますもんね^^
でも実は、パン生地をこねることで得られる効果は想像以上に大きいんです!食感、風味、保存性すべてが劇的に変わるんですよ。
今日は、パン生地をこねる理由を初心者の方にもわかりやすく解説しながら、私自身の失敗体験も交えてお話しします。この記事を読めば、きっと「だからこねる必要があるのか!」と納得していただけると思います♪
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高校卒業してから23年勤めた、航空自衛隊を41歳で退職。2024年に自宅教室「こだわり酵母パン教室フリーゼ」をオープン。
“自分時間を大切に”“職場でも家でもない場所に居場所を作る”そんな教室作りをしています。
ホームベーカリーで叶える“無理しない”パン生活で、ふんわり美味しいパンをいつでもそばに。
『簡単に、でも本格的に!』をモットーに、生活にワクワクをお届けします!
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パン生地をこねる本当の理由|グルテン形成のメカニズム
まず、なぜパン生地をこねるのかの結論からお話しします。
グルテニンとグリアジンが結合してグルテンに変化
小麦粉には、グルテニンとグリアジンという2つのタンパク質が含まれています。この2つ、普段は別々に存在しているんですが、水を加えてこねることで魔法が起こります✨
こねることでこれらのタンパク質が結合してグルテンという新しい物質に変化するんです!このグルテンこそが、パンのふわふわ食感を作る秘密の正体なんですよ。

パン生地のこね具合をチェックする方法
グルテンがちゃんと形成されているかの判断方法をお教えしますね。
生地を薄く伸ばしてみてください。透けるくらい薄い膜(グルテン膜)ができれば成功です!
この膜が、発酵中にイーストが作る炭酸ガスをしっかり包み込んで、パンをふっくら膨らませてくれるんです。まさにパンの「風船」の役割ですね!
初心者の方は最初うまくできないかもしれませんが、ゆっくり優しく伸ばしてみてくださいね。練習すればコツが掴めますよ♪

【効果①】パン生地をこねると食感が激変する理由
それでは、こねることで得られる3つの効果を詳しく見ていきましょう。まずは食感から!
しっかりこねた場合の食感変化
グルテンがしっかり形成されると、パンは弾力のある「もちもち」とした食感になります。内層も均一でキメが細かくなるんですよ。
さらに、しっかりこねることで生地中にたくさんの酸素が取り込まれます。酵母(イースト)は酸素を取り込んで呼吸をするんです。よくこねることで、酵母がいきわたり、その呼吸により生地がふっくらと膨らむ手助けをしてくれます。
酵母は生き物なんです^^特にボリュームの出る食パンで実感しやすいでしょう。
こね不足で起こる食感の問題点
一方、こね不足だとどうなるでしょうか?
グルテンが十分に形成されないため、生地のボリュームが出にくくなります。目が粗くパサパサした食感になって、サクッとした口溶けになりやすいです。
私はよく「風船に細かい穴が空いているイメージ」と表現しています。せっかく酵母が頑張ってガスを作っても、穴から漏れてしまうんですね…

こねすぎによる失敗体験談
逆に、こねすぎるとグルテンの崩壊が起こります。生地がだれてベタつき、弾力がなくなって、焼き上がりの食感が硬く、噛み切りにくいものになってしまうんです。
特に機械ごねをする方は注意が必要です!
実は私も過去に痛い失敗をしたことがあります。高加水のバゲットを作ろうと機械でこねていたら、グルテンが形成された途端「グルテンの崩壊」が発生したんです💦
突然生地の塊が形を失い、液状に。こね始めの状態に逆戻りしてしまいました…これは、こね過ぎ&こねすぎによる温度上昇が原因でした。
こねるのもほどほどに^^
【効果②】パン生地をこねると風味が豊かになる理由
次は風味について。実は、こねることで風味がアップする最大の理由は「グルテンの酸化」にあります。
グルテンの酸化が風味アップのカギ
パン生地をこねる過程で、生地の中に空気が取り込まれますよね。この空気の中の酸素が、イーストの活動を活発にし、それがグルテンに作用して、より強く複雑な骨格を作ります。
要するに強いグルテンができてハリのある生地になるということです。このプロセスが、焼き上がりのパンの風味に2つの良い影響を与えてくれるんです!
香ばしさが引き立つメカニズム
グルテンがしっかりと酸化し、強靭な骨格を形成することで、パン全体に均一な気泡ができます。
すると、焼いたときに生地が熱を均等に受けやすくなるんです。この均一な加熱が、パンの香ばしさや風味を最大限に引き出してくれます✨
イーストの活動を助ける効果
生地がしっかりとこねられることで、グルテンの網目構造が強くなり、イースト菌が作るガスをしっかりと閉じ込めることができます。
これにより、イースト菌が活発に活動し、パンの風味を豊かにする発酵特有の香りや、酵母由来の奥深い複雑な香りが生まれるんですよ♪
例えるなら、グルテンの酸化は、パンの「骨格」をしっかりと作り、パン本来の香ばしさや香りを引き出す土台を整える役割を果たしていると言えますね。

こねすぎ・こね不足による風味への影響
ただし、長時間こねすぎると酸化が過度に進んで、風味が失われ、淡白な味になってしまうことがあります。
また、こね不足だとイースト菌による発酵が進みにくく、香りが乏しいパンになる場合も…バランスが大切ですね!
【効果③】パン生地をこねると保存性が向上する理由
最後に保存性について。これ、意外と知らない方が多いんです!
パンの老化を防ぐグルテンの働き
パンの老化って聞いたことありますか?これはデンプンの再結晶化による硬化やパサつきのことなんです。
十分にこねてグルテンの網目構造がしっかりと形成されているパンは、水分を抱え込む力が強いため、老化が遅くなります。
そのため、しっとりとした食感を保ちやすくなり、翌日もしっとり感が残りやすくなるんですよ♪
こね不足パンの保存性問題と対策
逆に、こね不足でグルテンの形成が不十分なパンは、乾燥しやすく、時間が経つとパサパサとした食感になりがちです。
その場合、バターなどの油脂類や糖類を多めに入れると保湿性が上がってパサつきづらくなります。
でも、だからと言って、たくさん入れればいいというわけではありません!適量というものがありますのでレシピに従って作りましょう^^

冷凍保存での品質差
冷凍保存する場合も違いがあります。こねないパンは冷凍での品質劣化がやや早い傾向にあるようです。
冷凍保存したい場合は、しっかりこねた生地でパンを作った方が美味しさが長続きしそうですね!
まとめ|パン生地をこねる理由を理解して美味しいパンを作ろう
いかがでしたか?パン生地をこねる理由には、しっかりとした科学的な根拠があります。
【今日のポイントまとめ】
- 食感:グルテン形成でもちもち&ふんわり食感に
- 風味:グルテンの酸化で香ばしさと複雑な香りを実現
- 保存性:水分保持力アップでしっとり感が長持ち
適切なこね具合を覚えることが、美味しいパン作りの第一歩です。
今回の内容を活かして、ぜひ美味しいパンを作ってくださいね^^♪
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