ベーグルの具材が飛び出す原因と対策|2回の失敗から学んだ成形のコツ

こんにちは!1月の季節のパンとして、あんバターベーグルを試作していたのですが、これが大失敗してしまいました。

焼成が終わってオーブンを開けてみると、あんこが生地からはみ出しているではありませんか!バターも餡子も外に流れ出てしまって、生地の中には少量しか残っていない状態。もうショックすぎました。

しかもこれ、実は2回試作して2回とも同じ失敗をしてしまったんです。なぜだ〜と悩みながらも、原因をとことん考えてみました。

もしあなたもベーグルの具材が焼成中に飛び出してしまった経験があるなら、この記事がきっと役に立つはずです。私の失敗から学んだ原因と、次回試す具体的な対策を詳しくお伝えしますね。

具材が飛び出たベーグル

私がこの記事を書ける理由

私はパン教室を運営していて、毎月季節に合わせたパンを開発しています。生徒さんに「作ってみたい!」と思ってもらえるようなレシピを提供することが私の使命です。

ベーグル作りは何度も経験していますが、それでも新しいレシピに挑戦するときは失敗することもあります。でも、失敗を恐れずに検証を重ねることで、再現性のあるレシピを作り上げることができるんです。

今回の失敗も、同じ悩みを持つパン作り愛好家の方々の助けになればと思い、包み隠さずお伝えします。失敗から学ぶことって、本当にたくさんあるんですよ。


あんバターベーグルで起きた失敗の状況

1回目の失敗|オーブンを開けた瞬間の衝撃

1回目の試作では、成形も発酵もケトリング(茹でる工程)も、いつも通りに進めました。「今回は新しいレシピだけど、きっと大丈夫」と自信を持ってオーブンに入れたんです。

ところが、焼成が終わってオーブンを開けた瞬間、目を疑いました。

ベーグルの側面がパックリ割れて、そこからあんことバターが流れ出ていたんです。天板にはあんこがこびりついて、生地の中には本当に少ししか残っていませんでした。

本当にショック〜泣。せっかく丁寧に包んだのに、なぜこんなことに…。

具材が飛び出たベーグル

2回目も同じ失敗|共通していた問題点

1回目の失敗を受けて、「もしかして発酵が過発酵になっていたのかも?」と考えました。そこで2回目は発酵時間や温度管理を特に気をつけて、工程も丁寧に見直しました。

「今度こそは成功するはず!」と思っていたのですが…。

結果は同じ。また具材が飛び出してしまったんです。

2回とも共通していたのは、焼成時にベーグルの側面が割れて、そこから具材が溢れてきてしまっていること。これは偶然ではなく、何か根本的な原因があるはずだと確信しました。


ベーグルの具材が飛び出す5つの原因

失敗を繰り返したことで、ベーグルの具材が飛び出してしまう原因について深く考えることができました。調べたり自分の経験と照らし合わせたりして、主に5つの原因があることがわかりました。

原因①:閉じ目がしっかり閉じられていない

まず一番に考えられるのが、成形時の閉じ目(とじめ)の問題です。

具材を包んだ後の合わせ目がしっかりと圧着されていないと、発酵や焼成で生地が膨張したときに、その閉じ目が開いてしまうんです。そこから具材が露出して飛び出してしまいます。

対策:

  • 具材を包み込んだ後、生地の合わせ目を指や手のひらでしっかりとつまんで閉じる
  • 閉じ目は必ず底になる部分(天板に接する側)にする
  • これによって焼成中に閉じ目が開きにくくなります
ベーグルの底をつまんでいる様子
Screenshot

原因②:生地の過発酵

ベーグルは他のパンに比べて発酵を控えめにするパンです。でも、二次発酵などで発酵が進みすぎてしまうと、生地がゆるんでしまいます。

生地がゆるむと閉じ目が開きやすくなったり、ケトリングや焼成時の膨張が大きくなりすぎて、具材を包みきれなくなってしまうんです。

対策:

  • 適切な温度と時間で発酵を管理する
  • 発酵は短めでOK
  • 生地が弾力を保ちつつ、指で軽く押した跡がゆっくり戻る程度がベスト

私の1回目の失敗は、もしかしたらこの過発酵が原因だったかもしれません。だからこそ2回目は特に気をつけたんですけどね。

原因③:具材の入れすぎ

具材をたっぷり入れたい気持ちはとてもよくわかります。でも、具材の量が多すぎると失敗の原因になってしまうんです。

具材が多いと生地が薄くなりすぎたり、閉じ目に具材が挟まってしまったりして、しっかりと閉じることができなくなります。

対策:

  • 生地の量に対して適量の具材に抑える
  • 具材の水分を軽く切るなどして、閉じやすいように調整する

欲張りすぎは禁物ですね。

原因④:ケトリング工程での生地の変化

ベーグル特有の工程であるケトリング(熱湯で茹でる)。この工程が、実は曲者なんです。

熱湯で茹でる際に、生地が熱で膨張したり、底面が緩んだりして、閉じ目が開き始める可能性があります。せっかく成形時にしっかり閉じていても、ケトリングで台無しになってしまうことがあるんです。

対策:

  • ケトリングの直前に、改めて閉じ目が開いていないかチェックする
  • 必要であれば軽く閉じ直してから茹でる

この一手間が成功のカギになるかもしれません。

ベーグルのケトリング
Screenshot

原因⑤:あんこの蒸気圧(私の新仮説)

そして、2回とも失敗したことで私が辿り着いた新しい仮説がこれです。

あんこに含まれる水分が焼成中に蒸発する際、生地内部に蒸気の圧力がかかるのではないかということ。

この蒸気圧が、閉じ目や生地の弱い部分(側面の割れやすい部分)を押し開く原因になっているのではないかと考えたんです。

2回目は発酵も工程も全て気をつけて行いましたが、それでも具材が飛び出してしまいました。ということは、あんこ特有の問題があるのではないかと。

他の具材(チーズやチョコレートなど)ではここまで飛び出すことは少ないので、あんこの水分量や蒸気圧が関係している可能性は高いと思っています。


次回の試作で試す具体的な対策

さて、ここまで原因を分析したところで、次回の試作で実際に試してみようと思っている対策をご紹介します。

対策①:生地の厚い方を内側に配置

あんこを包み込んだ際、よく見ると生地が厚くなる方があるんです。これは成形のクセや具材の配置によって自然とそうなってしまうもの。

次回は、その生地が厚くなった方を輪のになるように配置してみようと思います。

生地が厚い部分を外側にすることで、外側(焼成時に膨張しやすい部分)の強度を保てるのではないかと考えています。これで蒸気圧にも耐えられるかもしれません。

対策②:捻りを加えて閉じ目を強固にする

もう一つ試してみたいのが、輪にする前に生地を捻りながら両端を閉じる方法です。

捻りを加えることで、合わせ目が多重に重なり、物理的に非常に強固に接着されるんです。これにより、ケトリング時の熱や焼成時の急激な膨張による閉じ目の緩みや底割れを防ぐ効果が高まると言われています。

この技法は伝統的なベーグル作りでも使われているそうなので、具材入りのベーグルには特に有効かもしれません。

実際にやってみないとわかりませんが、次回の試作ではこの2つの対策を組み合わせてリベンジしてみます!


まとめ|失敗を次の成功につなげる

今回は、2回連続で失敗してしまったあんバターベーグルの具材が飛び出す問題について、原因と対策をまとめてお伝えしました。

ベーグルの具材が飛び出す主な原因:

  1. 閉じ目がしっかり閉じられていない
  2. 生地の過発酵
  3. 具材の入れすぎ
  4. ケトリング工程での生地の変化
  5. あんこの蒸気圧(私の仮説)

特に閉じ目の処理、発酵管理、そしてあんこ特有の蒸気圧がポイントになると考えています。

次回は「生地の厚い方を外側に配置する」「捻りを加えて閉じ目を強固にする」という2つの新しい対策でリベンジします。結果は必ず次回のブログでご報告しますね!

もしあなたも同じような失敗をした経験があったり、「こうしたらうまくいったよ!」というアドバイスがあれば、ぜひコメントで教えてください。

失敗は成功のもと。一緒に美味しいベーグル作りを極めていきましょう!

ベーグル

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