「なんでまた失敗しちゃったんだろう…」
パン作りをしていて、こんなふうに落ち込んだ経験はありませんか?
形がいびつになったり、思ったより膨らまなかったり、生地がベタベタになったり。 レシピ通りに作ったはずなのに、うまくいかない。
実は、パン作りで失敗する原因の多くは「段取り不足」にあります。
これは私自身が何度も痛い目を見て気づいたことです。
先日、パン教室のレッスン中に生徒様とこんな話になりました。
「段取りを考えず、行き当たりばったりで作り始めると、だいたいそういうパンができますよね」
思わず「わかる〜!」と声が出てしまいました。
この記事では、私が実際にやらかした失敗談をもとに、パン作りで失敗しないための段取り術をお伝えします。
「また失敗した…」を「今日はうまくいった!」に変えるヒントが見つかるはずです。

私がこの記事を書ける理由
最初に、私がこの記事を書ける理由をお話しさせてください。
私は現在、パン教室を主宰しています。 たくさんの生徒様にパン作りをお伝えしてきました。
でも、私だって最初から上手だったわけではありません。 むしろ、数えきれないほど失敗を重ねてきました。
バターをレンジで溶かしてしまったり、酵母が古くて膨らまなかったり、過発酵でベタベタの生地になってしまったり…。
「あ〜、やっちゃった…」という経験は本当にたくさんあります。
だからこそ、生徒様が「失敗しちゃいました」とおっしゃるとき、その気持ちが痛いほどわかるんです。
そして気づいたのは、失敗のほとんどは「段取り」で防げるということ。
この記事では、私の恥ずかしい失敗談を包み隠さずお伝えします。 同じ失敗をしないために、ぜひ最後まで読んでくださいね。

パン作りで失敗する原因は「段取り不足」だった
「ま、いいか」で始めると失敗する理由
「まあ、なんとかなるでしょ」
パン作りを始める前に、こんなふうに思ったことはありませんか?
実は、この「ま、いいか」が失敗の入り口なんです。
パン作りは、材料を混ぜて焼くだけのシンプルな作業に見えます。 でも実際には、たくさんの工程がつながっています。
計量 → こねる → 一次発酵 → 分割・成形 → 二次発酵 → 焼成
このどこかでつまずくと、後からリカバリーするのがとても難しい。
たとえば、バターを柔らかくし忘れて慌てて作業を始めると、生地の状態が変わります。 その影響は、焼き上がりまでずっと続いてしまうんです。
だから、パン作りは「始める前」が一番大事。
準備がしっかりできていれば、あとは流れに乗るだけです。
段取りを軽視すると起きる典型的な失敗
段取りをおろそかにすると、どんな失敗が起きるのでしょうか?
よくある失敗をまとめてみました。
- 形がいびつになる:生地の状態が悪いと、成形がうまくいかない
- 膨らみが悪い:酵母や発酵の問題で、ふんわり感が出ない
- 過発酵になる:発酵時間を管理できず、生地がダレてしまう
- 焼き色がまばら:オーブンの予熱不足で、焼きムラができる
どれも「ちゃんと準備していれば防げた」ものばかり。
パンは正直です。 手を抜いた分だけ、ちゃんと結果に出てしまいます。
逆に言えば、きちんと段取りを整えれば、パンは期待に応えてくれるということ。
次の章では、私が実際にやらかした失敗を具体的にお話しします。
【実体験】私が実際にやらかしたパン作りの失敗4選
ここからは、私の恥ずかしい失敗談をご紹介します。
どれも「あるある!」と思っていただけるかもしれません。 同じ失敗をしないための教訓として、参考にしてくださいね。
失敗①|バターを柔らかくし忘れてレンジで液体に
ある日、ブリオッシュを作ろうとしたときのこと。
材料を準備していて、ふと気づきました。
「あ、バターを冷蔵庫から出すの忘れてた…!」
バターは室温に戻して柔らかくしておく必要があります。 でも、冷蔵庫から出したばかりのバターはカチカチ。
「時間がないし、レンジで温めちゃおう」
そう思って電子レンジに入れたら…
あっという間に液体になってしまいました。
溶けたバターと柔らかいバターは、まったく別物です。 液体のバターで作った生地は、ベタベタして扱いにくく、焼き上がりも思った仕上がりになりませんでした。
💡 教訓:バターは作業開始の30分〜1時間前に冷蔵庫から出しておく
指で押して少しへこむくらいが、ちょうどいい柔らかさ。 急いでいるときは、バターを薄く切って室温に置くと早く柔らかくなります。

失敗②|酵母が古くて発酵しない
「今日は久しぶりにパンを焼こう!」
そう思って準備を始めたある日のこと。
いつも通り生地をこねて、一次発酵へ。 でも、待っても待っても、生地が膨らまない。
「おかしいな…」
ふと、使った酵母の袋を確認したら、賞味期限が半年も過ぎていました。
古くなった酵母は、発酵力が弱くなっています。 パンが膨らまない原因で、意外と多いのがこの「酵母の劣化」なんです。
せっかく時間をかけてこねた生地が台無しになって、本当にショックでした。
💡 教訓:酵母は使う前に必ず賞味期限と状態を確認する
ドライイーストなら、ぬるま湯に入れて5分ほど置いてみてください。 ブクブクと泡が出れば元気な証拠。泡が出なければ、新しいものに替えましょう。
失敗③|発酵中に用事を入れて過発酵に
パン作りには、発酵を待つ時間があります。
「発酵している間に、ちょっと買い物に行ってこよう」
そう思って出かけたことがあります。
「30分くらいで戻ってこられるから大丈夫」と思っていたのですが…
こんな日に限って道が混んでいて、予想外に時間がかかって、1時間以上経ってしまいました。
帰ってきて生地を見たら、発酵しすぎてブヨブヨ。 触るとプシューと空気が抜けて、まったく弾力がありません。
これが「過発酵」という状態です。
過発酵になった生地は、酸っぱい匂いがして、焼いても美味しくありません。 泣く泣く生地を捨てることになりました。
💡 教訓:発酵中は目を離さず、パン作りに集中できる時間を確保する
発酵時間は、室温や生地の状態によって変わります。 「◯分」という時間だけでなく、生地の様子を見て判断することが大切です。
用事があるときは、パン作りを始めないのが一番の対策。 「今日は時間がある」という日に、ゆったり作りましょう。
失敗④|バゲットの予熱で天板を入れ忘れ膨らまない
バゲットは、パン作りの中でも難しいパンのひとつ。
高温のオーブンで一気に焼き上げることで、あの独特のパリッとした皮とふわっとした中身が生まれます。
ある日、バゲットを焼こうとオーブンを予熱していました。
焼く準備ができて、いざオーブンを開けたら…
「あ、天板入れてなかった…!」
バゲットは、熱々の天板に生地を乗せることで、底から一気に熱が伝わります。 これが「窯伸び」といって、パンがオーブンの中でグンと膨らむ大切なポイント。
冷たい天板だと、この窯伸びがうまくいきません。
案の定、焼き上がったバゲットは膨らみが悪く、ずんぐりした形になってしまいました。
見た目は「バゲット風の何か」という感じ。 味は悪くなかったのですが、やっぱり悔しかったです。
💡 教訓:バゲットを焼くときは、予熱の段階で天板もオーブンに入れておく
天板をしっかり熱しておくことで、生地を乗せた瞬間から焼き始めることができます。 この「スタートダッシュ」が、バゲットの仕上がりを大きく左右するんです。
まとめ|パン作り失敗の原因を知れば、段取り上手になれる
この記事では、パン作りで失敗する原因と、私の実体験から学んだ教訓をお伝えしました。
【私がやらかした4つの失敗と教訓】
- バターを柔らかくし忘れ→ 30分〜1時間前に冷蔵庫から出す
- 酵母が古かった → 使う前に賞味期限と状態を確認
- 発酵中に用事を入れた → パン作りに集中できる時間を確保
- 天板を予熱し忘れた → バゲットは天板も一緒に予熱
どれも「知っていれば防げた」失敗ばかり。
先日のレッスンで生徒様と「わかる〜!」と盛り上がったように、パン作りの失敗は誰にでも起こります。
大切なのは、失敗から学んで次に活かすこと。
段取りを意識するだけで、パン作りはもっと楽しくなります。
この記事が、あなたのパン作りのお役に立てたら嬉しいです。
今日も、おいしいパンが焼けますように!

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