失敗から学ぶ。私のパン作り黒歴史!先生でも恥ずかしい7つの失敗談

食パン

こんにちは!パン教室を開いて1年半以上経った私ですが、生徒様からよく聞くお悩みがあるんです。

「先生のパンは綺麗」「やっぱり先生のは違う」「先生みたいにうまくできない」

そんな声を聞くたびに、私はこう思うんです。

失敗しないと、本当の「なぜ?」がわからないから、どんどん失敗してほしい! うまくできないのは問題じゃない!って。

私の教室に来られる生徒様は、9割が初心者の方。うまく作れないからといって、落ち込む必要なんてないんですよ。むしろ初心者のうちはたくさん失敗した方がいいとさえ思っています。

それはなぜか。

失敗したからこそ、

「これをやったら失敗してしまうのか」「やってはいけないこと、やらなきゃいけないこと」が納得しながらわかってくるんです。

そういう私も、今までた〜くさん失敗してきました。先生のくせにと思われるかもしれませんが、いまだに失敗することはあるんですよ^^; 『だって人間だもの。』←相田みつをさん

ということで、今回は恥を忍んで、私の黒歴史。失敗事例を包み隠さず紹介しますね!


*‥…‥*‥…‥*‥…‥*‥…‥*

プロフィール写真
Evoto

高校卒業してから23年勤めた、航空自衛隊を41歳で退職。2024年に自宅教室「こだわり酵母パン教室フリーゼ」をオープン。

“自分時間を大切に”“職場でも家でもない場所に居場所を作る”そんな教室作りをしています。

ホームベーカリーで叶える“無理しない”パン生活で、ふんわり美味しいパンをいつでもそばに。

『簡単に、でも本格的に!』をモットーに、生活にワクワクをお届けします!

教室へのお問い合わせはこちらから

*‥…‥*‥…‥*‥…‥*‥…‥

なぜパン作り失敗が上達の近道なのか?

食パン
講師が焼いた食パン

失敗しないと「なぜ?」がわからない理由

パン作りで成功ばかりしていると、実は見落としているポイントがたくさんあるんです。

例えば、たまたま室温が良かった、たまたまオーブンの調子が良かった、たまたま材料の状態が良かった…そんな「たまたま」に支えられた成功では、条件が変わった時に対応できないんですね。

でも失敗すると違います。「あ、これがダメだったのか!」「こうすれば良かったのか!」と、体で覚えることができるんです。

私も生徒様に教える時、失敗した経験があるからこそ「ここでつまずきやすいですよ」「ここを気をつけてくださいね」と具体的にお伝えできるんです。

プロでも失敗する理由?それは、パン作りが本当に奥が深いから。温度、湿度、材料の状態、オーブンの個性…様々な要素が絡み合っているんです。だから失敗して当たり前!

パン教室の先生が経験した7つのパン作り失敗事例

それでは、私の恥ずかしい失敗談をお話しします。きっと「私だけじゃなかった!」って安心してもらえるはず^^

【失敗例1】塩を入れ忘れた食パンの悲劇

症状: 色づきが悪く、味のない食パン

塩を入れ忘れるなんて、基本中の基本なのに…本当に恥ずかしい失敗でした。

パンを作るために必ず必要な材料の一つ「塩」。これを入れ忘れたために、色づきが悪く味のない食パンができてしまいました。卵焼きに塩を加えないと味がぼやけてしまうのと同じで、パンも美味しくないものになってしまうんです。

↓左が塩を入れ忘れた方。

食パン

原因と解決法:

  • 塩はグルテンを引き締めて、発酵をコントロールする重要な役割があります
  • 入れ忘れると発酵しすぎてしまい、生地の構造が崩れます
  • 材料の計量は必ずチェックリストを作って確認するようになりました

予防策: 材料を計量する順序を決めて、必ず同じ順番で行うこと。私は「粉→塩→砂糖→イースト」の順番で計量し、レシピと材料をダブルチェックするようにしています。これは、以前の職でもある整備員時代に染みついたルーティン。

【失敗例2】真っ白でゴムのようなフランスパン

症状: 噛み切れないゴム草履のような食感

これは本当にひどかった...まさにゴム草履!家族に「これ、本当にパン?」って言われました^^;

失敗したフランスパン

原因: 成形がうまくいかない、焼きまでの時間を置きすぎた、オーブンの火力が低いなどの複合的な要因が相まって起こりました。

解決法:

  • 成形時の生地の扱い方を見直し
  • 発酵時間の管理をもっと厳密に
  • オーブンの個性をしっかり理解する

予防策: オーブンの特性を知ることが一番大切。家庭用オーブンはそれぞれ個性があります。火力が弱い・奥だけよく焼ける・焦げやすいなど。個性を知るためには、レシピ通り作って、どんな出来上がりになるかよく観察してみましょう。また、温度計を使って実際の温度を測り、自分のオーブンの癖を把握しましょう。

【失敗例3】全く膨らまない謎のパン

症状: パンとは呼べない平たい物体

自家製酵母の発酵力が弱すぎて全く膨らみませんでした。もはやパンですらない何これ?状態でした。

↓いちを食パンです^^;

食パン

原因: 自家製酵母の管理を怠り、発酵力が著しく低下していました。

解決法と予防策:

  • 酵母の活性チェックを必ず行う(砂糖水に入れて泡が出るか確認)
  • 酵母の保存方法を見直し(適切な温度での冷蔵保存)
  • 定期的な酵母の元気チェック

【失敗例4】横割れしたカンパーニュの惨状

症状: クープ(切れ込み)部分ではなく、横の変なところから膨らむ

かっこよく焼いたはずが、横から飛び出した生地。「え?何これ?なぜこうなった?」と困惑したのを覚えています。

底割れ

原因: 発酵不足により、内部の圧力が正常に逃げ場を失い、弱い部分から割れてしまいました。

解決法:

  • 発酵の見極め方をもう一度基本から学び直し
  • クープの入れ方を改善
  • 成形後の発酵時間をもう少し長めに設定

さらに続く失敗体験談とその教訓

【失敗例5】腰折したデニッシュ食パンの事件

失敗パン
腰折れしたデニッシュ食パン

型から出した食パンがグニャッと潰れてしまいました。まあ、味は美味しかったですけど見た目がね^^;

焼き上がり直後の処理が命運を分ける

これは、焼き上がった後すぐにオーブンから出して型から取り出さなかったことが影響しています。

食パンは焼き上がったらすぐにオーブンから出し、型ごと少し高い位置から落としてショックを与える必要があります。こうすることで水蒸気を追い出し食パンの骨格を維持することができるんです。

予防策: 時間があるからといって出かけたりしない。焼き上がり時間を予測し、行動する習慣をつけました。

【失敗例6】目の詰まったカンパーニュの苦労

症状: 食べるのが大変なほど目の詰まったパン

これはもう食べるのが大変だった^^; まるでレンガのような重さと硬さでした。

カンパーニュ

発酵と焼成温度の絶妙なバランス

原因: 発酵具合、焼きの温度調整がうまくいかなかったことが重なりました。

改善点:

  • 発酵時間を少し長めにとる
  • オーブンの特性(各家庭のオーブンはそれぞれ個性があります)をしっかり理解する
  • こねの時にグルテンはしっかり作り、成形時は張りのある状態にする

【失敗例7】グルテンができないフランスパンの絶望

症状: こね機を使ったのにドロドロのまま

こね機でこねたにも関わらず、ドロドロのままグルテンが形成されないことがありました。

YU1

こね機を使っても失敗する理由

こうなると、ドロドロして成形なんてできる状態ではありません;;

これはスプーンですくって味噌汁に入れ”ほうとう”のようにして食べました^^; 家族は「これはこれで美味しいね」と言ってくれましたが、パンじゃない!

原因: 酵母が新鮮ではなかった、水分量の調整ミス、粉の種類を間違えた、こね機の設定ミスなどが考えられます。

パン作り失敗を成功に変える5つの心構え

ピザ

失敗作でも無駄にしない工夫

失敗するたびに、パンを捨てるのはもったいないので、よほどひどいものでない限り食べて消費していました。

そんな失敗作でも「味は美味しいよ」「カッチカチだね〜(笑)」「いつもの美味しいパンと違う〜」と言いながら、それでも食べてくれる家族には、とても感謝しています。しかも感想まで言ってくれるし。

リメイク方法:

  • 硬くなったパン → パンプディングやラスクに
  • 味が薄いパン → サンドイッチで濃いめの具材と合わせる
  • 形が悪いパン →味は美味しいのでそのまま食べる
  • ドロドロで成できないパン→味噌汁に入れて茹でて食べる、広げて具材を乗せピザにして食べる

同じ失敗を繰り返さないための記録方法

失敗した時こそ、詳しく記録を取ることが大切です。

  • 失敗の写真を撮る
  • 気温・湿度を記録
  • 材料の種類・量を確認
  • 各工程の時間を振り返る
  • 何度で何分焼いたか焼成の記録を取る
  • 家族の感想もメモ

挫折しないマインドセット

失敗は失敗で終わらないでください。そして、挫折する必要もないです。

私は、バゲットが特にうまく作れなくて、何度も同じような失敗を繰り返しました。なぜだ!なぜうまくいかない!そう自問自答しながらも、今ではレッスンできるほどになりました生徒様にも喜んでいただいています。

失敗は、きっと、あなたのパン作りに大きな成長をもたらしてくれますよ^^

初心者がパン作り失敗を減らすための実践的コツ

材料

基本材料の役割を正しく理解する

それぞれの材料がなぜ必要なのかを理解することで、失敗した時の原因がわかりやすくなります。

塩の役割:

  • グルテンを引き締める
  • 発酵をコントロール
  • 味を調える

砂糖の役割:

  • イーストの栄養
  • 焼き色をつける
  • 保湿効果

イーストの役割:

  • 発酵によるガス発生
  • パンの風味形成

発酵の見極め方をマスターする

フンガーチェック1
フィンガーチェック2

一次発酵の判断基準

見た目だけでなく、触った感触も大切です。

  • 生地が2〜2.5倍に膨らんでいる
  • フィンガーテストで穴が戻らない
  • 生地表面がなめらかで張りがある

二次発酵のタイミング

一次発酵以上に重要なのが二次発酵です。

  • 成形後の生地の状態をよく観察
  • 室温や湿度に合わせて時間調整
  • 焼く直前のプルプル感をチェック

オーブンの特性を知り尽くす

オーブンとパン

家庭用オーブンは本当にそれぞれ個性があります設定温度と実際の温度が違うことはよくあります。

予熱の重要性:

  • 予熱は成功へのカギ
  • オーブン内温度計で実測
  • ハード系のパンは、オーブンに天板を入れた状態で予熱しましょう

癖の見極め方:

  • 同じレシピで何度か焼いてみる
  • 焼きムラの傾向をチェック
  • 温度や時間の微調整を記録

まとめ:失敗を恐れずにパン作りを楽しもう

レッスンの様子

いかがでしたか?パン教室の先生でもこんなにたくさんの失敗をしてきたんです。

失敗は恥ずかしいことではありません。

大切なのは:

  • 失敗を記録して原因を分析すること
  • 同じ失敗を繰り返さないよう工夫すること
  • 失敗作も無駄にせず最後まで責任を持つこと
  • 何より、失敗を楽しむ心を持つこと←これが一番難しい^^;

あなたのパン作りの失敗談も、きっと将来の成功につながる貴重な経験になります。恐れずにどんどんチャレンジしてくださいね!


\\体験レッスン受付中//

体験レッスン
  • パン教室の雰囲気が知りたい!
  • 麹パン気になる
  • イーストのパンに飽きちゃった
  • 自家製酵母に疲れた

そんな方はぜひフリーゼのパン教室を体験してみてください^^

もちろん、初めてパンを作る!という方も大大大歓迎ですよ♪^^

コメント