へ?
なんですか?このぺっちゃんこな生地は。
何があったのかというと、一次発酵の過発酵(発酵のピークを超えること)です。
一次発酵を一日中していたらこんな事になりました。
先日、私の教室で使っている「麹種」で、カンパーニュと食パンを作りました。
このレシピは、微量のドライイーストを加えて作るのですが、イーストを加えず、自家製酵母100%で作ってみたんです。
上記の写真。ふっくらといい感じに膨らんでいますよね。
これはレーズン酵母で作ったカンパーニュの一次発酵の様子です。
本来ならこんな感じでふんわりいきます。
「今回の敗因は、一次発酵の見極めがよくわからなかった。」です。
捏ねてボールに入れて発酵させるまでは順調でした。
その後です。
捏ねる
↓
野菜室で一晩寝かせる
↓
朝に冷蔵庫から出す
↓
室温(22〜23度)の場所に置いておく
↓
半日置いたところで、膨らみが2倍いくかいかないかくらいだったので、さらに半日置いておく
(ここまで来たら、検証も兼ねて過発酵覚悟で放置です。)
↓
膨らみ具合変化なし
↓
ボールから取り出す
↓
全くやる気のない、ダラダラとした生地が出来上がりました。
とにかく、発酵の見極めができていなかったです。
まだもうちょっと置いたら膨らむかもと期待してズルズルと発酵を続けてしまいました。
このようになった生地は、もう成形ができません。
ベタついてダラダラと広がって、最初の写真のように形を保持してくれないのです。
ここで基礎をおさらいです!
【パンの発酵とは】
⑴生地の中にある糖分をイースト(酵母菌)が分解して、炭酸ガスとアルコールに分解することを言います。
⑵生地を捏ねることでできたグルテン膜が発生したガスを閉じ込めることで、どんどん生地は膨らんでいくのです。
【一次発酵の目的】
⑴捏ねた生地の中に炭酸ガスをしっかり閉じ込めて、ゆっくり発酵させしっかり膨らませることでふんわり食感にする。
⑵発酵を長くとることで、熟成し小麦の風味豊かで旨みのあるパンに仕上がる。
要するに、過発酵というのはイーストが糖分を食べ切ってしまって、それ以上発酵が進まなくなった状態をいいます。イーストが糖分を食べ尽くしてしまうと成長が止まる、酸味が出る、膨らまない生地になってしまいます。
また、失敗により影響するのは味だけではなくて、二次発酵、成形や焼成など、その後の工程にも悪影響を与えます。
いかがだったでしょうか?
一次発酵の大切さや目的が理解できたかと思います。
次回は、この失敗した生地を焼いたらどうなるのか?
をご紹介したいと思います。
本日も読んでくださって、ありがとうございました!
コメント