こんにちは。パン教室フリーゼの服部仁美です。
先日、生徒さんとの会話で印象的なエピソードがありました。
車で1時間ほどかけて体験レッスンにやってきた生徒さん。
麹の魅力に取り憑かれ、自分に合ったパン作りを模索していると言います。しかも、パン教室に一度も通ったことがないそうで、全て独学で作ってきたんだとか!
ものすごい勉強熱心な方です!
この方、パン教室は初心者ですが、パン作りは上級者でした(^^;)
すごすぎる・・・!
今回その生徒さんと、健康と麹とパンについて色々お話ししたことをシェアできたらと思います。
イタリアのパンが美味しすぎた!
「イタリア旅行に行った時に食べたパンが美味しすぎたんです!」
見た目は、正直あまり美味しそうに見えなかったそうですが、試しに食べてみると、びっくりするほど美味しかったらしいんです。
小麦の風味がとっても良くて、感動したんだとか。
それがあまりにも衝撃的で、そこからパン作りに目覚めたそうなんです!
フランスやイタリアは食の王国。食事がとても美味しいと聞きますが、生徒さんの話を聞いていて、「私も行きたい!」とめちゃくちゃ興奮しちゃいました。
私は、パンを職業にしているくせに、本場ヨーロッパのパンを食べたことがないんです!
絶対行かないとですね^^
麹を取り入れ始めたきっかけは大腸がん
ところが、その後、大腸がんを患い、その後、食事の見直しを余儀なくされたそうです。初期に発見できたため、大事には至らなかったものの、病気を経験したことで、健康的な食生活に意識を向け始めたそうです。
調べていくうちに麹の素晴らしい効果に行き着いたとのこと。
「麹は体に優しくて、発酵食品だからお腹にも良さそう」と思ったそうです。
それからは、味噌やみりんなどの調味料を手作りし、麹を生かした料理を作っていた中で、大好きなパンにも麹は使えないかと調べ始め、「自家製酵母」という酵母に辿り着いたそうです。
身体に優しいパン作りを追い求めて
勉強熱心な方ですが、さすがに自家製の天然酵母で作るパンはハードルが高かったそうです。
自家製酵母パンはどうしても時間がかかる。発酵に多くの時間を費やすため、忙しい日常の中で毎回作るのは難しかったようです。
また、自家製酵母は発酵の見極めが難しく、そこで挫折する人もいます。
そこで「自分に合ったパン作りの方法はないか」と探していた時に、私の教室を見つけてくれました。
すぐに体験レッスンを申し込み、教室に来てくれました。
体験レッスンでは、まず麹を使ったパンの基本を学んでもらい、その後、実際に一緒にパンを作りました。
私が使っているのは、自家製酵母の麹種(こうじだね)とインスタントドライイーストを併用したパン生地で、発酵の時間を短縮しながらも、麹の旨みを引き出す工夫を凝らしています。
奥の方に感じるお米の風味
レッスンの途中には、私が事前に作っておいたパンを試食してもらいました。
生徒さんが一口かじると、すぐに表情が明るくなり、「あ、小麦の風味はもちろんだけど、奥の方にほんのりお米の香りがする!」と言ってくれました。
さらに、「奥の方にちゃんとお米がいるね」とも。
私自身、パンの中に米の風味がしっかり感じられるのがこのパンの特徴だと思っていたので、そう言ってもらえたことがとても嬉しかったです。
麹パンは、一般的なパンとは少し違った風味を持っています。
発酵の力で引き出される小麦の甘さの奥に、ほんのりと米の香ばしさが広がるのが特徴です。
生徒さんもその違いを感じ取ってくれて、パンを噛むたびに麹の持つ自然な甘みを楽しんでくれていたようです。
日本の「国菌」である麹は素晴らしいということ
その後、生徒さんと一緒に、麹の話で盛り上がりました。
麹は日本の伝統的な発酵食品で、味噌や醤油、甘酒などのベースとしても使われていますが、パンに使うことでまた別の魅力が引き出されることを伝えました。
生徒さんは、
「麹は体にも良さそうだし、パンに使うことでこんなに美味しくなるなら、毎日食べたくなっちゃうね」と笑顔で話してくれました。
体験レッスンの後、「もっと麹パンについて学びたい」と言ってくれました。
このような生徒さんとの出会いは、私にとっても大切なものです。
そして、とても勉強になります。
先生といえど、まだまだ知らないことはいっぱいですからね(汗)
生徒さんとの交流を通して、改めて麹パンの素晴らしさを実感することができた1日でした♡
コメント